[北朝鮮と世界] アメリカ優先主義の構造的起源と韓米同盟に対する含意
編集者ノート
朴元根 EAI 北朝鮮研究センター所長(梨花女子大学教授)は、トランプ大統領のホルムズ海峡通行料課徴発言の論争を契機に、アスペン安全フォーラムで現れたアメリカ優先主義の根本的な原因を分析します。朴所長は、アメリカ優先主義に基づくトランプの一方的行動が個人の突発行動ではなく、脱産業化による工業地帯の衰退、経済的不平等の深化、人口構造の変化という三つの構造的要因が凝縮されたアメリカ社会の方向転換であると診断します。話者は、このような構造的変化がトランプ以降もアメリカの対外政策の基調として維持される可能性が高いと展望し、韓国の対外戦略の策定のためにはこれに対する正確な理解が必要であると強調します。
YouTubeリンク : https://www.youtube.com/watch?v=r-GwQkb01vA
■ 著者: 朴元根 _東アジア研究院 北朝鮮研究センター所長。梨花女子大学 北朝鮮学科 教授。
■ 担当及び編集: イム・ジェヒョン_EAI研究員
問い合わせ: 02 2277 1683 (ext. 209) | jhlim@eai.or.kr
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去る7月13日、トランプ大統領が「米国がホルムズ海峡の守護者になる」と述べ、積み荷の価値の20%を船舶安全費用として受け取るという、まったく衝撃的な宣言を行いました。1日で撤回はしましたが。こんにちは。パク・ウォンゴンの「北朝鮮と世界」をご視聴いただいている皆様に感謝申し上げます。今日はトランプのアメリカについて少しお話ししようと思います。世界において米国が占める比重、特に皆様もよくご存知のように、トランプ大統領という人物がほぼ毎日のようにニュースを流し続けているため、そのニュースの中から米国が果たしてどのように動いているのかを読み取ることは、北朝鮮を理解する上で、また朝鮮半島の問題を理解する上で非常に重要であるため、引き続き米国の話をせざるを得ないという点をご理解いただければと思います。去る7月13日、トランプ大統領が「米国がホルムズ海峡の守護者になる」と述べ、積み荷の価値の20%を船舶安全費用として受け取るという、まったく衝撃的な宣言を行いました。世界のニュースがこれを一斉に報じ、韓国の主要メディアも
また、これがどのような意味を持つのかについて分析記事まで出ました。1日で撤回はしましたが。7月14日、SNSのトゥルース・ソーシャルで撤回しながら、このように述べました。「中東の指導者たちとの非常に生産的な対話を通じて、約20%の米国緊急手数料を、湾岸諸国が米国と行うことになる貿易および投資取引で代替することを決定した。」一応の大義名分は掲げましたが、事実上、国際法に違反し、また米国がこれまで維持してきたさまざまな秩序とは完全に相反する行動を宣言してから、1日で撤回したわけです。ホルムズ海峡の通行料を事実上継続して課そうとしているのはイランではありませんか。イランが国際法に違反したと激しく非難してきたのが米国です。マイク・ポンペオ当時国務長官が直接述べたことがあります。「いかなる国も国際海峡の通行料や手数料を課すことはできない。それが現存する国際法である」と述べてイランを批判したことがあります。ところが突然、トランプが以前にも似たような話を一度したことがありますが、今回は非常に具体的に20%の手数料を受け取るとまで
述べたのですから、これは及ぼす影響が非常に大きくならざるを得ないわけです。さらに、米国が1945年以降、いわゆる自由主義的国際秩序、あるいは規範に基づく国際秩序と呼ばれるものには、さまざまな核心的な原則がありますが、その一つが航行の自由です。ホルムズ海峡は人工的に作られたものではないではありませんか。自然に形成された航路を通過するのに手数料を払わせるということは、航行の自由の原則を侵害する行動であるため、絶対に受け入れられないというのが、米国が1945年から継続してきた核心的な内容であるため、またトランプ大統領の発言は世界に及ぼす影響が大きく、我々が知っていた米国ではない姿が再び表出されたと判断されます。
トランプの一方的行動主義の構造的背景
ところが問題は、トランプのこのような突飛な行動が果たして突飛な行動と見なせるのかと思うほど、一定水準の方向性を持って着実に持続するということです。結論から申し上げれば、これはある個人の突飛な行動ではなく、米国の全体的な一定水準の方向転換だと判断します。これが今日の核心的テーマです。去る7月14日から17日まで、米国コロラド州アスペンで安全保障フォーラムが開催されました。毎年この時期にコロラド地域のアスペンという都市で、米国内の主要な安全保障を扱う前職、一部現職、そして専門家グループが集まって大規模な討論をする場ですが、そこでも今回注目に値するセッションがありました。
事実上、開幕式に準ずるセッションでしたが、税金、つまり20%の手数料を受け取るということ。トランプの一方的行動主義と米国優先主義が、米国国民の構造的な情緒を反映しているということが、進歩・保守両陣営から同じように声が上がったということです。民主党がトランプを一方的に非難するのではなく、民主党の人士でさえもそのような話をしたということに、我々は注目すべきだと思います。もう少しご紹介すると、ワシントン・ポストのピーター・スピーゲルが司会を務めたセッションです。4人の主要な出席者がいましたが、司会者がどのような質問をしたかというと、「米国国民自体がはるかに民族主義的で、また孤立主義的で、保護主義的に変わったと見られるが、そうだとすれば、トランプが行っているさまざまな一方的行動主義的な政策が変化を主導する主体ではなく、すでに変わった米国人たちの視覚を反映しているのではないか?」改めて言い換えますと、トランプという人物が奇妙な行動をして米国をそのように引っ張っていくのではなく、米国自体がその方向に変わっているため、トランプが米国国民の情緒と
世論を後ろ盾にして反映しているのではないか?非常に挑発的な質問であり、非常に重要な質問をしたわけです。ところが、3人の答えは陣営は異なりますが、皆同じ結論で、これは米国が変わったのだ、米国国民が変わったことをトランプが反映しているという形で話をしたということです。最初は、オバマ政権時代に商務長官を務めたペニー・プリツカーという人物がいます。この人が何と言ったか、これが最も重要です。なぜなら民主党の人士であるため、「米国は自国の利益を優先すべきだ」ということが米国国民の一般的な情緒であり、トランプがまさにその情緒を捉えたということを認めました。民主党でさえも、トランプの行動が容認できず批判しながらも、トランプが行っていることが米国国民の情緒を反映している、米国国民の次元で根本的な変化、そのような変化があったということを民主党も認めているわけです。トランプが行っているさまざまな奇妙で、国際法に合わず、我々が以前知っていた米国ではない姿がさまざまに映し出されているにもかかわらず、これは
米国国民の情緒を反映しているという側面において、民主党の人士でさえそれを認めたということです。また2人目の人士としては、ジョージ・W・ブッシュ政権の国務長官を務めたコンドリーザ・ライス、非常に有名な安保専門家ですが、似たような話をしました。「米国の政治システムの中には、両党、つまり民主・共和両党の双方に、世界から撤退すれば喜ぶ人々がいる。言い換えれば、民主党であれ共和党であれ、これ以上米国が世界の警察の役割を果たすことを望まず、世界から離れて、トランプが主張する米国優先主義、自国の国内問題に集中しようとすることに同意する人々がいる」ということです。したがって、両党の双方を超越する水準の米国国民の情緒をトランプが反映しているということであり、3人目の演説者はトランプ1期の時に国防長官を務めたマーク・エスパーです。米国の軍事力転換についても相当な推進を行った人物で、重要な人士です。この人が同盟問題について話をしました。
同盟問題でトランプが正しく捉えたというのは、米国はもうこれで十分だ、もうやめようという情緒だということです。言い換えれば、米国が継続して世界の安保を主導し、同盟国の防衛責任を負うことに、米国民が疲れてしまったということです。それでトランプが米国民の情緒を捉えて、これ以上米国がグローバル安保を主導する役割を果たさないと宣言したこと。米国の変化をトランプが反映しているということを、エスパー長官も話したということです。全体を整理してみると、今回のアスペン安保フォーラムの基本的な内容は、民主党・共和党に関係なく、第一に、米国が世界の警察に疲れ、疲弊が積もっているということを米国民が感じているということであり、第二に、米国民が優先的に考えるのは、世界の問題や気候変化よりも、自分たちの生活、食料品の物価が優先的に考慮されるということであり、第三に、だからこそ、このような世界の問題は、もはや米国が乗り出してやるのではなく、同盟国が自分でやれ、ということです。NATOでも
米国社会構造変化の三つの要因
同盟国に責任を継続して問うていることが、全体的に米国民の情緒を反映しているということが、今回のアスペンフォーラムで確認されたと思います。それでは私が冒頭で申し上げたように、トランプ大統領の登場自体は、ある日突然発生した現象ではなく、数十年にわたる米国内部の変化、内部の構造的矛盾が臨界点に達して噴き出しながら、その場にトランプという人物がいたと見る余地が大きいということです。三つほどの原因で説明できると判断されますが、第一は脱工業化によって工業地帯が没落した結果です。1980年代以降、米国が世界化を先導し、すべてを自動化で先導しました。そうしているうちに
見ると、伝統的に米国の鉄鋼や自動車、石炭などを生産するオハイオやペンシルベニア、ミシガンのような地域は、空洞化し、結局は衰退してしまったということです。工場が閉鎖され、産業地帯が閉鎖されてしまったため、良質な雇用が数百万個も消えることを経験することになったということです。ここで働いていた人々は、大部分が高卒以下の層が多いのですが、彼らは中産層の生活を維持して生きてきたのに、ある日突然、職場が閉鎖され、産業がなくなってしまうため、労働者階層は経済的に下落することになるわけです。
下落する移動を経験することになり、それに対する怒り、体制に対する深い不信が積もることになった。これがトランプ登場の第一の背景となるわけです。第二の背景は連関していますが、経済的不平等が深化し、これに連関して反エリート情緒が拡散した。疲弊した工業地域の高卒以下の白人労働者層の生活が崩れたが、この人々の立場でさらに悔しいのは、自分たちは生きていくのが難しいのに、米国は依然として世界で最も強力な国家であり、富強な国家になっていく。米国の一人当たり国民所得が9万ドル近くになります。我々の2倍半、3倍程度の水準になるわけです。例えば、シリコンバレーに代表される米国の先端技術産業があり、ウォール街を中心とする金融産業があるではありませんか。米国のこの二大産業は、世界を主導しながら米国を世界最大の富強で強力な国家に維持している。今後もそうでしょう。衰退した工業地域の高卒以下層が、依然として最も多い数を持つ主流であるが、この人々の立場では不平等が継続して深化していく
わけです。つまり、自分たちの生活は苦しいのに、米国は豊かに暮らしている。相対的に感じるこのような不平等の感情が大きく現れざるを得ない。実際、統計を見ると、米国の上位1%が米国全体の国富の40%を占めるほど経済的不平等が大きくなった。その例として、ウォール街にいる人、大都市の高学歴専門職は新しい秩序の勝者になったが、衰退した工業地域を中心に高卒以下の白人たち、農民たちも同様に大きな請求書を受け取り、自分たちの生活はますます苦しくなることを経験することになる。これが一つの逆説的な状況があります。
トマス・フランクという人が、英語で"What's the Matter with Kansas"、つまり「カンザスの問題」という本を2004年に書いたことがあるのですが、面白いのは、損害を被った人々、先ほど申し上げた高卒以下の白人たちが、彼らに損害を与えた政党が事実上共和党です。そうだとすれば、自分たちが損害を被ったのなら共和党に投票すべきではないのに、カンザス州のような場合に、これを深層的に研究したこの研究書によると、むしろカンザス州民は継続して共和党により投票したという。では一体これがなぜこうなったのかということを研究したのですが、工場が閉鎖され、家族農場が没落し、実質賃金が下落すること、これらすべてが大部分共和党の政策だったということです。ところがカンザス州民は選挙で共和党を圧倒的に支持した。これが可能だったのは、共和党中心の保守政治勢力が経済的な言説、つまり経済的に苦しいということを、文化的・道徳的言説に代替した。つまり言い換えますと、共和党は中絶、銃規制、同性婚の議題を、キリスト教的価値に対する民主党
エリート左派の攻撃と規定してしまったのです。そうなると、本来は経済的な問題で共和党の責任を問わなければならないのに、カンザスの保守層は一種の文化戦争の形態でそれを受け入れることになり、自分たちの財布ではなくアイデンティティや道徳的信念に従って投票することになります。その結果、カンザスが高卒以下の白人たちの衰退した地域で困難を経験している人々が多数であるにもかかわらず、共和党に投票する現象が現れました。これが2016年のトランプ登場の背景になります。最後に第三は、人口地形の変化がもたらした白人労働階層の反発です。
ヒスパニック、アジア系、アフリカ系の人口が増えるにつれて、非ヒスパニック白人の人口比重が年々減っています。私が正確に記憶しているならば、63%か64%程度に減りました。以前はもっと多かったということです。ところがこのように減っていくこの白人たちには、米国という国は自分の国なのに、自分が自分の国でだんだんよそ者になっていく。これについても非常に良い研究が一つあります。アーリー・ラッセル・ホックシールドという人が書いた"Strangers in Their Own Land"、つまり
「自分たちの土地のよそ者」、2016年に出たものです。ルイジアナにいる白人労働者たちを数十年間、深層インタビューしたものですが、彼らの心の中に一つの叙事が根付いているということです。アメリカン・ドリーム、米国の夢という丘に向かって、生涯黙々と列に並んできたということです。自分たちは米国の夢、中産層の夢を叶えようとしているのに、ところがある瞬間見てみると、移民、有色人種、女性が連邦政府、主に民主党中心の連邦政府と手を組んで、自分の前に割り込んで入ってき始めたという割り込み叙事と言うのですが、このような割り込み叙事を経験した白人たちの立場では、剥奪感を感じるようになり、その剥奪感が怒りに変わり、その怒りが票に変わり、その票を得ていったのが誰か?まさにトランプ。
皆様もよくご存知のJ.D.ヴァンス、現在の副大統領です。その人が書いた本「ヒルビリーの歌」(『ヒルビリー・エレジー』)。これは韓国でも多く売れました。その本の内容を見ると、怒りの内部背景を話してくれます。アパラチアと言って、非常に衰退し、立ち遅れた地域です。その地域がJ.D.ヴァンスの故郷なのですが、雇用だけがなくなったのではなく、家族と共同体、労働倫理まで崩れてしまったということです。このような状況でJ.D.ヴァンスがトランプのランニングメイトになってホワイトハウスに入ったということ、それだけでも白人労働階層の絶望とトランプのポピュリズムがどのように結合して、このような現象にまで至ったのかを十分に示していると判断されます。この三つの構造的要因が複合的に結合して、米国の政治を変えてしまった。
トランプ以降も持続する米国の方向転換
つまり、これがまさにトランプ登場の背景だということです。整理すると、トランプは怒り、取り残された有権者を相手に、「これはな、お前たちのせいではなく、移民のせいだ。中国のせいだ。既得権エリートのせいだ。主流メディアのせいだ」という形で敵を規定しておき、巨大な政治的エネルギーを作り出して、トランプが二度当選するようにしたということです。我々が注目すべきは、この三つの要因のうち、どれ一つとして短期間に解決できないということです。衰退した工業地帯は復元されておらず、そして韓国をはじめ、多くの同盟国の腕をねじって投資をしろと言っても、果たして良質な雇用が多数生まれるだろうかについては、大部分の専門家が懐疑的な視覚を持っています。また不平等は継続して深まっています。そして人口変化、このように非ヒスパニック白人の数が減るのは、今後どうしようもない現象に見えるということです。
韓国の対外戦略樹立のための提言
だからこそ、トランプが退場しても、トランプを作った米国は残ることになるということです。その2028年の選挙で誰がホワイトハウスの主人になろうとも、このようなトランプが掲げた米国優先主義、もちろん程度の差はあるでしょうが、大きな枠組みでの方向転換は持続せざるを得ないということが結論であり、多くの研究が同じ方向を語っているということです。では、ここで韓国はどうすべきか?私が繰り返し強調するのは、米国が方向転換をすでに始めたという、その方向に向かっているということです。だからこそ、トランプがなぜこうなのか?トランプがなぜああなのか、ということを語るトランプ個人の性向よりも、米国社会の構造変化を定数として置き、我々がどうすべきかをもう少し深く見ていかなければならない。
今日も申し上げたのは、米国が変わったのか、これがどの方向に向かうのか、そしてこれは短期間の変化なのか長期間の変化なのか、米国が再び私たちの知る米国に戻ることができるのか、そのようなことについて深い理解があってこそ、その次に私たちがどうすべきかという部分を判断できます。北朝鮮との関係も同様です。米国との関係も、以前の2018年、19年にやったこととは、今非常に多くの背景が変わっているということ、トランプ1期と2期との間にもまた大きな変化が現れています。さてそのような面で、また韓米が維持している同盟関係は今後どうなるのか?戦時作戦権の転換から非常に多くの懸案イシューがありますが、それは米国の大きな変化とともに、同盟にさらに責任と負担を負わせようとする米国の立場が反映されています。これは米国国民のまたそのような要求でもあるということです。だからこそ私たちがこのようなことをよく追跡し、分析し、理解することが、韓国の今後の米国との関係、世界で進むべき道を探るそのような第一歩になるだろうと
ありがとうございます。
*この本文は韓国語で書かれた原文を AI で翻訳したものです。一部の翻訳やニュアンスに誤りがある場合があります。