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[世論ブリーフィング120号] セヌリ党予備選挙直後の調査における主要結果

カテゴリー
論評・イシューブリーフィング
発行日
2012年9月6日
関連プロジェクト
大統領の成功条件

[世論ブリーフィング120号] EAI・SBS・中央日報・韓国リサーチ共同 2012総選挙・大統領選挙 3次パネル調査

1. セヌリ党大統領候補、朴槿恵

2. 安哲秀(アン・チョルス)院長と安哲秀候補

3. ビッグ2を支持する人々

4. 国民が望む次期大統領の徳目


1. セヌリ党大統領候補、朴槿恵

1) 大統領選挙支持率 40.8%

- 多者対決構図、誰と戦っても勝利する朴槿恵候補

- 朴槿恵 2.0% 安哲秀 6.6% 支持率上昇

■ 8月20日に発表されたセヌリ党大統領候補予備選挙の結果に、波乱はなかった。誰もが予想した通り、朴槿恵候補が当選した。セヌリ党の立場から見れば、大統領選挙勝利のために最善を尽くしたと言える。朴槿恵候補の支持率に匹敵する党内候補はいなかったからだ。多者対決構図で、もし明日が大統領選挙日であれば誰に投票するかという質問に対し、EAI・SBS・中央日報・韓国リサーチ2012総選挙・大統領選挙パネルの40.8%が朴槿恵候補を挙げている。

■ ソウル大学の安哲秀院長を挙げた回答者の割合は30.8%、民主統合党の文在寅候補と孫鶴圭(ソン・ハッキュ)候補を挙げた回答者の割合はそれぞれ13.6%と2.6%だった。「支持する候補がいない」と答えた、すなわち「該当なし」の回答者の割合が10.0%に過ぎないことを考慮すれば、朴槿恵候補を挙げた40.8%という回答者の割合は、現時点での「多者対決構図」で誰と対戦しても勝利を確信できる結果でもある。

[図1] 多者対決構図における大統領候補支持率(%)

■ 朴槿恵候補に対する高い支持率は、1次パネル調査以降一貫して見られた結果である。総選挙前に実施された1次パネル調査での朴槿恵候補の支持率は31.8%だった。総選挙直後に実施された2次パネル調査での支持率は38.8%で、1次パネル調査結果と比較して7.0%ポイント(p)上昇した。3次パネル調査での支持率40.8%は、2次パネル調査結果と比較して2.0%ポイント(p)上昇したものであり、朴槿恵候補に対する支持率の上昇傾向がやや鈍化したことが分かる。これにより、党大会のような大きな政治イベント後に支持率が上昇するコンベンション効果(Convention Effect)が微々たるレベルに留まったことも分かる。

■ 3次パネル調査の結果、朴槿恵候補の支持率は大勢論の中で外延拡大に限界を露呈した一方、安哲秀院長に対する支持率は2次パネル調査で24.2%だったものが、今回の3次パネル調査では30.8%へと6.6%ポイント(p)上昇した。『安哲秀の考え』の出版とテレビのバラエティ番組への出演以降、実質的な大統領選挙活動を見せている安哲秀院長に対する支持が強化されていることを示す結果である。

■ 民主統合党の文在寅候補は、支持率が停滞状態だった。1次パネル調査以降、3次パネル調査まで14%内外の支持率を維持したに過ぎない。総選挙前はもちろん、総選挙後も有権者の心をつかめていないことが分かる。

[図2] 多者対決構図における大統領候補支持率の変化(%)

- 当選してはならない候補1位も朴槿恵候補

■ 支持率40.8%の朴槿恵候補は、「大統領に当選してはならない候補」においても回答者の割合20.8%で1位だった。朴槿恵候補を挙げた回答者の割合20.8%は、安哲秀院長(11.1%)、孫鶴圭候補(6.1%)、そして文在寅候補(4.3%)の回答者の割合を全て合計した21.5%に匹敵する数値である。それだけ朴槿恵候補を支持する有権者パネルも、反対する有権者パネルも多いという意味でもある。

■ ただし、特に反対する候補がいないと答えた、すなわち「該当なし」と答えたパネルの割合が50.1%と高い点も注目すべき点である。過半数の有権者パネルが、現在の候補者群に対して特別な反対認識を持っていないという意味にも解釈できるからだ。

[図3] 大統領に当選してはならない候補(%)

2) 対抗馬、安哲秀院長

- 二者対決構図 支持率 安哲秀 50.5% 朴槿恵 45.3%

■ 今回の3次パネル調査結果を見ると、現時点で民主統合党の予備選挙でどの候補が当選しても、朴槿恵候補と戦って勝つことはできなかった。相手が、大統領選挙への出馬を宣言した候補群の中で野党統一候補となった場合でも、結果は同様である。文在寅候補との二者対決で、朴槿恵候補の支持率は53.1%で、43.2%の支持率を得た文候補を上回る。孫鶴圭候補との二者対決でも、朴候補の支持率は58.5%で、支持率34.0%の孫候補を上回る。

[図4] 野党統一候補 文在寅・孫鶴圭との対決(%)

■ しかし、ただ一人に対してだけは、朴槿恵候補の大勢論が力を失った。相手は安哲秀院長である。朴槿恵候補と安哲秀院長との二者対決で、朴候補の支持率は45.3%で、誤差範囲内ではあるが勝利するものの、安院長の支持率50.5%に5.3%ポイント(p)及ばないという調査結果となった。

[図5] 朴槿恵候補と安哲秀院長の対決(%)

■ 二者対決構図における朴槿恵候補と安哲秀院長間の支持率の接戦は、三者対決構図でも異なる結果を生み出した。まず、朴候補、安院長に加え、文在寅候補が含まれた三者対決構図である。文在寅候補を含めた三者対決構図で、朴槿恵候補の支持率は43.0%で、安哲秀院長の支持率35.4%や文候補の支持率18.2%よりも高い。

■ 孫鶴圭候補を含めた三者対決構図の場合、朴槿恵候補の支持率は44.4%で孫候補の支持率8.4%を圧倒するが、支持率44.3%の安哲秀院長とは接戦が予想される。朴槿恵候補の立場から見れば、三者対決構図で文在寅候補が含まれる場合は勝利の可能性が高いが、孫鶴圭候補が含まれる場合は勝利を保証できない。

[図6] 文在寅候補と孫鶴圭候補を含めた三者対決(%)

3) イシューと朴槿恵候補

- 公認推薦金不正疑惑事件、朴槿恵候補に直接責任がある 59.4%

■ 大勢論固めに乗り出した朴槿恵候補にも、イシューが付きまとう。まず、前回の総選挙での公認推薦金不正疑惑事件である。有権者パネルは、朴槿恵候補に直接的な責任があると見る意見が59.4%で、直接的な責任がないとする意見34.3%よりも高かった。有権者パネルのこうした意見は、セヌリ党支持者はもちろん、朴槿恵候補支持者の間でも見られる。セヌリ党支持者のうち34.1%、朴槿恵候補支持者のうち33.8%が直接的な責任があると回答した。

[図7] 公認推薦金不正疑惑事件に対する朴槿恵候補の責任性(%)

- MB政府の国政運営評価と朴候補支持率の関連性

■ 李明博(イ・ミョンバク)政府に対する政権審判論が、朴槿恵候補の支持拡大に及ぼす影響である。その規模を測るための一つの方法として、李明博政府の国政運営評価と、多者対決および二者対決構図における朴槿恵候補と安哲秀院長の支持率差を調べた。まず、多者対決構図の場合、李明博政府が国政運営をうまくやったと答えた層で、朴槿恵候補の支持率は69.6%、安哲秀院長の支持率は15.7%だった。うまくやらなかった層での朴候補の支持率は29.5%、安院長の支持率は36.5%だった。

■ 二者対決構図で、李明博政府の国政運営をうまくやったと答えた層で、朴槿恵候補の支持率は73.2%、安哲秀院長の支持率は21.3%だった。うまくやらなかった層での朴候補の支持率は34.3%、安院長の支持率は61.9%だった。こうした差は、有権者パネル個々人が持つ政治的性向が複合的に作用した可能性にもかかわらず、李明博政府の国政運営評価と朴候補支持率の間には一定の関連性があり得ることを示している。

[図8] 国政運営評価による朴槿恵・安哲秀支持(%)

- 最も好きな大統領、盧武鉉(ノ・ムヒョン)> 朴正煕(パク・チョンヒ)> 金大中(キム・デジュン)大統領

- 20~40代は盧武鉉大統領、50~60代は朴正煕大統領

■ 前・現職大統領たちの遺産(legacy)は、国民の政治社会意識とともに、大統領候補群の支持者形成にも影響を与え得る。実際に朴槿恵候補は朴正煕前大統領と、文在寅候補は盧武鉉前大統領と、候補自身が望むと望まざるとに関わらず、関連付けられている。有権者パネルが挙げた最も好きな大統領は、盧武鉉・朴正煕大統領だった。盧武鉉大統領を最も好きな大統領だと答えた割合は36.1%、朴正煕大統領だと答えた割合は32.2%だった。金大中大統領だと答えた回答者の割合は14.8%だった。

[図9] パネルが最も好きな大統領(%)

■ 最も好きな大統領は、年齢層別に大きな差が見られた。20~40代では、盧武鉉大統領を挙げる割合が50%内外だった。50~60代では、朴正煕大統領を最も好きな大統領だと答える割合が50%台内外だった。金大中大統領については、全ての年齢層で10%台の均等な回答率を示した。結果として、盧武鉉大統領と朴正煕大統領という二人の前職大統領を基準として、世代別に好きな大統領に対する認識の明確な差が現れていることが分かる。

[図10] 年齢層別パネルが最も好きな大統領(%)

- 朴正煕大統領を好きな人々は朴槿恵候補

- 金大中、盧武鉉大統領を好きな人々は安哲秀院長

■ 好きな大統領と大統領選挙支持候補との間の差は明確だった。朴槿恵候補、安哲秀院長、そして文在寅候補を対象とする多者対決構図で、盧武鉉大統領を最も好きな大統領だと答えた有権者パネルのうち45.7%は、安哲秀院長を支持すると答えた。文在寅候補を支持すると答えた割合は26.5%、朴槿恵候補を支持すると答えた割合は14.1%だった。朴正煕大統領だと答えたパネルが支持する大統領選挙候補において、朴槿恵候補の支持率が77.5%で圧倒的だった。安哲秀院長を支持するという回答者の割合は10.9%、文在寅候補を支持するという回答者の割合は2.4%に過ぎなかった。金大中大統領を挙げた場合の、大統領候補支持率は安哲秀院長が47.0%、文在寅候補が17.2%、朴槿恵候補が15.8%だった。

■ 朴槿恵候補と安哲秀院長の二者対決構図では、最も好きな前・現職大統領による差がさらに明確になった。朴正煕大統領だと答えたパネルの朴槿恵候補支持率は80.9%で、安哲秀院長の支持率16.1%を圧倒した。盧武鉉大統領と金大中大統領を挙げた場合では、安哲秀院長の支持率がそれぞれ76.5%と77.7%で、朴槿恵候補の支持率を圧倒した。

[図11] 好きな大統領と大統領選挙支持候補(%)

2. 安哲秀院長と安哲秀候補

1) 課題一つ、大統領選挙出馬か不出馬か

- 出馬すべきだ 39.4% 出馬すべきでない 42.5%

- 朴候補支持者のうち71.5%、安院長は出馬すべきでない

■ 安哲秀院長が安哲秀候補となって大統領選挙に出馬しようとするならば、その過程で必然的に直面するいくつかの課題がある。その一つが、安哲秀院長の出馬の是非である。安院長は8月16日、全州を皮切りに全国巡回民心ツアーに乗り出し、大統領選挙出馬の是非に関する検討が頂点に達している状況である。しかし、安院長の大統領選挙出馬の是非に対する有権者パネルの立場は、表面的には賛否に分かれていた。有権者パネルのうち、安院長が大統領選挙に出馬すべきだと答えた回答者の割合は39.4%だった。一方、出馬すべきでないと答えた回答者の割合は42.5%だった。

■ 安哲秀院長の出馬に対する賛否の認識は、世代別で比較的明確な差が見られた。20~40代は、安院長が出馬すべきだという意見が50%内外で高く現れた。一方、50~60代は、出馬すべきでないという意見が50%を大きく超える結果となった。安院長の大統領候補出馬に対する賛否の認識が、世代別の朴槿恵候補支持率と重なって現れていることを示す結果である。実際に、二者対決構図で朴槿恵候補を支持する層は、安院長が出馬すべきでないという回答者の割合が71.5%と高く現れており、安院長を強力な競争相手と認識していることを示している。

[図12] 安哲秀院長の大統領選挙出馬賛否認識(%)

2) 課題二、民主統合党への入党か第三政党創党か

- 第三政党を創党すべきでない 62.5%

- 安院長支持者の53.0%も創党すべきでない

■ 安哲秀院長が担うべきもう一つの課題は、民主統合党との関係をどうするかである。ここでの関係は大きく二つに区分できる。一つは、安院長が民主統合党に入党するか、あるいは新しい第三政党を創党するかである。もう一つは、民主統合党候補との野党候補一本化である。

■ まず、第三政党を創党する問題について、有権者パネルは概して必要ないという意見が多かった。62.5%の有権者パネルは、第三政党創党は必要ないと答えた。必要だという意見の割合は36.4%だった。第三政党創党に対する慎重な立場は、安哲秀院長支持者からも見られた。多者対決構図と朴槿恵候補との二者対決構図で安院長を支持した有権者パネルのうち、それぞれ53.0%と52.8%が第三政党創党は必要ないという立場である。

[図13] 第三政党創党の必要性(%)

■多くの有権者パネルが第三政党創党に否定的または慎重な立場をとっている背景には、既にセヌリ党と民主統合党が持っている政策領域別の立場の違いも少なくないと考えられる。対北朝鮮統一・財閥・経済成長・福祉に対するセヌリ党と民主統合党の政策について、違いがあると回答した回答者の割合が、違いがないと回答した回答者の割合を上回った。まず、対北朝鮮統一政策について違いがあるという意見は73.0%に達した。財閥については67.8%、経済成長については60.9%が違いがあると回答した。最後に、福祉については59.8%が両党間の政策領域に違いがあると回答した。

[図14] セヌリ党と民主統合党の政策領域別立場差の認識(%)

3) 課題3、野党候補一本化か単独出馬か

- 野党候補一本化を支持する 44.0% 単独出馬すべきだ 41.1%

- 野党候補一本化、安氏(アン氏)で 41.5% 民主統合党候補で 35.5%

■現在、民主統合党は大統領候補予備選挙の過程を経ており、文在寅(ムン・ジェイン)候補の連勝が続いている。有権者パネルも、民主統合党の大統領候補としては文在寅候補が最も適しているという立場である。有権者パネルのうち、文在寅候補を挙げた回答者の割合は50.1%と過半数に達し、孫鶴圭(ソン・ハッキュ)候補の支持率23.7%や金斗官(キム・ドゥグァン)候補の支持率8.5%と大きな差を見せた。

[図15] 民主統合党に適した大統領候補(%)

■民主統合党の予備選挙が進めば進むほど、安哲秀(アン・チョルス)院長の選択肢は制約されるほかない。野党候補一本化の成否も同様である。有権者パネルの立場は、野党候補一本化と安哲秀院長の単独出馬支持に分かれた。一本化を支持すると回答した回答者の割合は44.0%であり、安院長の単独出馬を支持するという回答者の割合は41.1%であった。

■野党候補一本化に関する世代別の立場差も比較的明確だった。20代と60歳以上では、安院長の単独出馬を支持するという回答者の割合が高かった。一方、30代から50代では、野党候補一本化を支持するという回答者の割合が高かった。安院長の立場における選択の時期が近づいているにもかかわらず、有権者パネルの立場は依然として平行線をたどっている状況である。

[図16] 野党候補一本化支持の有無(%)

■野党候補一本化の方向性、すなわち誰に一本化するかという点も課題である。野党候補一本化を行う場合、民主統合党候補と安哲秀院長のどちらに一本化するかについても、有権者パネルの立場は分かれた。安哲秀院長に一本化すべきだという回答者の割合は41.5%であり、民主統合党候補に一本化すべきだという回答者の割合は35.5%であった。安院長への一本化を支持するパネルが多いものの、反対するパネルも少なくないことを示す結果である。

[図17] 野党候補一本化の方向性(%)

3. ビッグ2を支持する人々

1) 支持者の特性

- 強固な支持層の形成、拡張性の限界のパラドックス

■朴槿恵(パク・クネ)候補と安哲秀院長は、現時点で最も有力な大統領候補である。このビッグ2は、それぞれの支持層を厚く形成しながら支持率の急上昇を続けている。さらに、極めて特別な問題がない限り、支持層の変化の可能性も大きくないように見える。朴槿恵候補と安哲秀院長を支持する人々が異なるからである。

■世代別に見ると、前述の通り、50代以上では朴槿恵候補を、40代以下では安哲秀院長を支持する割合が高い。その強度においても違いは明確だった。年齢が高くなるにつれて朴候補を、低くなるにつれて安院長を支持する割合が高くなった。

■居住地域による違いも現れた。朴槿恵候補は、大田(テジョン)・忠清(チュンチョン)・大邱(テグ)・慶北(キョンブク)・慶南(キョンナム)・釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)で安哲秀院長より高い支持率を得た。安哲秀院長は、ソウル・仁川(インチョン)・京畿(キョンギ)・光州(クァンジュ)・全羅(チョルラ)で朴槿恵候補と比較して高い支持率を得ていた。両者が示す支持率と同様に、居住地域別支持率においても3対3の接戦を展開する様相である。

■主観的なイデオロギー的傾向においても、朴槿恵候補と安哲秀院長の支持者には違いが見られた。朴槿恵候補は保守層(34.3%)で64.1%の支持率を得たのに対し、安哲秀院長は進歩層(21.9%)で75.4%の支持率を得た。一つ興味深い点は、イデオロギー的に中道(41.9%)だと回答した有権者パネルの選択である。この中道層の41.0%は朴槿恵候補を支持すると回答し、54.4%は安哲秀院長を支持すると回答した。これにより、数的に少ない進歩層の好みを中道層が補完することで、ビッグ2間の支持率の接戦が現れたのである。

■支持政党による違いも明確だった。朴槿恵候補はセヌリ党支持者の86.3%を、安哲秀院長は民主統合党支持者の82.5%の回答者の割合を得た。安哲秀院長の立場から見ると、将来的に民主統合党支持者の強力な支持を背負うことができる可能性が高まっているように見える。

[図18] 朴槿恵候補と安哲秀院長の支持者(%)

■朴槿恵候補と安哲秀院長の支持層が比較的明確に分かれている状況は、このビッグ2双方にとって一種の明暗ともなる。支持層の結集力が強いという明るい面もあるが、支持層拡張の限界という暗い面もあるからである。ビッグ2間の支持率の差が接戦となっている中で、両候補とも支持層の拡大をいかに実現できるかという重要な課題を避けることは難しいように見える。

■実際の総選挙直後に実施した第2回パネル調査の結果と今回の第3回パネル調査の結果を比較すると、ビッグ2の支持層拡張の限界を垣間見ることができる。まず世代別では、第2回パネル調査と第3回パネル調査との間の差はほとんどが1~2%ポイントに過ぎない。居住地域別では、仁川・京畿地域では朴槿恵候補の支持率が5%減少し、光州・全羅地域では安哲秀院長の支持率が7.0%減少しただけである。他の地域での支持率の変化はすべて2%以内であった。主観的なイデオロギー的傾向と支持政党による支持率の違いも大きくなかった。仮に違いがあったとしても、誤差範囲内の差であり、結果的に支持率が急変することは現れなかった。

[図19] 第2回調査との支持者の変化(%)

2) 支持者の移動経路

- 朴槿恵 ▷ 安哲秀 > 安哲秀 ▷ 朴槿恵

■朴槿恵候補と文在寅候補、朴槿恵候補と孫鶴圭候補の2者対決構図が、朴槿恵候補と安哲秀院長の2者対決構図に変わった状況を仮定して、支持者の移動経路を調べてみた。朴候補と文候補の対決が朴候補と安候補に変わった場合、朴候補の支持者のうち76.9%(592名)は朴候補を、そして19.4%(149名)は安候補を支持すると回答した。朴候補と孫候補の対決が朴候補と安候補に変わった場合、朴候補の支持者のうち70.6%(598名)はそのまま朴候補への支持を維持したが、25.9%(219名)は安候補への支持に移動した。

■文在寅候補から安哲秀院長へ、朴槿恵候補との2者対決構図が変わった場合、文候補を支持していた有権者パネルのうち8.8%(55名)は朴候補を、そして88.8%(556名)は安候補を支持すると回答した。孫鶴圭候補から安候補へ変わった場合、孫候補の支持者のうち9.1%(45名)は朴槿恵候補へ、そして89.2%(439名)は安候補へ移動した。文候補と孫候補はもちろん、朴槿恵候補の支持者からでさえ、安候補と朴候補の対決時には安候補側へより多くの移動があったことを示す結果である。

[表1] 朴槿恵 vs 安哲秀対決時の文在寅・孫鶴圭支持者の移動経路

■総選挙後に実施した第2回パネル調査と今回の第3回パネル調査の結果を比較して支持者の変動を調べてみた。第2回調査で朴槿恵候補を支持すると回答した有権者パネルのうち、第3回調査でも朴候補を支持すると回答した割合は82.6%(559名)であった。第2回調査で安哲秀院長を支持すると回答した場合のうち、第3回調査でも支持を維持した割合は86.1%(617名)であった。安哲秀院長の支持者の結集力が、朴槿恵候補の支持者の結集力よりもやや強固である可能性を示唆する結果である。

■第2回調査で朴槿恵候補を支持すると回答した有権者パネルのうち、第3回調査で安哲秀院長へ支持を変動させた場合は13.7%(93名)であった。安哲秀院長を支持すると回答した有権者パネルのうち、朴候補へ支持を変更した場合は10.3%(74名)であった。第2回調査と比較して、第3回調査では朴槿恵候補よりも安哲秀院長が相手候補の支持者を相対的に多く吸収したことがわかる。

[表2] 2者対決構図における支持者の変動

3) 増加した無党派層とその選好

- 無党派層の割合 16.8%から38.9%へ

■前回の第2回パネル調査結果と比較して、今回の第3回パネル調査結果に見られる特徴の一つは、無党派層の増加およびセヌリ党と民主統合党の支持率の同時下落である。前回の第2回パネル調査で無党派層の割合は16.8%であったが、今回の第3回パネル調査では38.9%と2倍以上に増加した。逆に、セヌリ党の支持率は39.1%から33.7%へ、民主統合党の支持率は31.9%から22.4%へ減少した。

[図20] 政党支持率の変化(%)

- 若い世代ほど無党派層が多い

- 前回の総選挙政党支持、民主統合党 39.7% セヌリ党 25.0%

■増加した無党派層を世代別に見てみると、20代で57.2%、30代で44.8%、40代で42.1%を占めるなど、40代以下の世代で主に現れた。居住地域別では、全国的に比較的均等に30%台以上に分布していた。主観的なイデオロギー的傾向では、進歩層と中道層の割合がそれぞれ43.3%と45.0%と高かったが、保守層の割合は29.1%と相対的に低かった。前回の総選挙での政党投票を基準として、セヌリ党に投票したという割合は25.0%であったが、民主統合党に投票したという割合はこれより高い39.7%であった。

[図21] 無党派層の特性(%)

- 無党派層の大統領選支持、安哲秀 64.3% 朴槿恵 29.5%

- 増加した無党派層、狭まる民主統合党の立場

■増加した無党派層の大統領選支持に関する内容を見てみると、2者対決構図において安哲秀院長への支持率が64.3%と、朴槿恵候補の支持率29.5%を圧倒した。無党派層の多くの数が安哲秀院長を支持していることがわかる。

■無党派層の64.3%が支持する安哲秀院長に関連するイシューを見てみると、まず第三政党創党の必要性については、必要ないという回答者の割合が55.9%となった。安哲秀院長の大統領選出馬については、出馬すべきだという回答者の割合が48.1%と、出馬すべきでないという回答者の割合3.18%よりも高かった。野党候補一本化については、一本化支持が41.7%と、単独出馬支持の42.1%と僅差で拮抗した。野党候補一本化の方向性は、安哲秀院長に一本化すべきだという回答者の割合が48.1%と、民主党候補に一本化すべきだという回答者の割合31.8%よりも高かった。

■以上の結果は、相対的に民主統合党により大きな負担となる可能性を高める。大統領候補群の中で民主統合党候補の弱さが続く状況で、政党支持率の下落まで経験しているからである。増加した無党派層は、このような民主党の現実と無関係ではないように見える。無党派層の多くの数が、安哲秀院長の決断はもちろん、民主統合党の決断も要求しているという解釈も可能であろう。

[図22] 無党派層の大統領選支持認識(%)

4. 国民が望む次期大統領の徳目

1) 大統領候補好感度

- 朴槿恵候補 5.8点 安哲秀院長 6.2点

■朴槿恵候補、文在寅候補、そして安哲秀院長に対する好感度を10点満点で調査した結果、最も高い好感度点数を得た候補は安哲秀院長であった。安院長に対する有権者パネルの好感度点数は平均6.2点であった。朴槿恵候補に対する好感度点数は5.8点であり、文在寅候補に対する好感度点数は5.7点であった。

■前回の第2回パネル調査結果と比較すると、安哲秀院長と文在寅候補の好感度点数には差が見られなかった。差が見られた候補は朴槿恵候補であった。朴槿恵候補に対する好感度点数は第2回パネル調査では安院長と同じ6.3点であったが、今回の第3回パネル調査では0.5点低い5.7点となった。

[図23] 有力大統領候補好感度(点)

2) 大統領の徳目と支持候補

- 支持の核心は能力と経歴 > 道徳性 > イデオロギーと公約の順

■有権者パネルは大統領候補支持において、核心的な考慮事項として「能力と経歴」および「道徳性」を挙げる場合が多かった。能力と経歴を挙げた回答者の割合は33.2%であり、道徳性を挙げた回答者の割合は32.3%であった。イデオロギーと公約が16.7%、当選可能性が7.1%、所属政党が5.3%、出身地域が0.5%の回答者の割合を示した。

[図24] 大統領候補支持の核心的考慮事項(%)

- 国政運営能力が重要、朴槿恵候補支持

- コミュニケーション能力が重要、安哲秀院長支持

■国政運営能力・道徳性・コミュニケーション能力を基準に大統領候補支持度を分析した。まず多者対決において、国政運営能力を挙げた有権者パネルの57.5%が朴槿恵候補を支持すると回答した。安哲秀院長を支持するという回答者の割合は16.2%であり、文在寅候補を支持するという回答者の割合は9.6%であった。道徳性を挙げた有権者パネルが朴候補を支持する場合が多く、回答者の割合は38.6%であった。安院長と文候補を支持すると回答した割合はそれぞれ31.0%と13.6%であった。コミュニケーション能力においては、安院長を支持すると回答した回答者の割合が40.1%と、朴候補の30.9%や文候補の16.8%よりも高かった。

[図25] 大統領の徳目と多者対決における支持候補(%)

■ 二者対決構図で国政運営能力を挙げた場合、朴槿恵候補を支持するという回答比率が65.7%で、安哲秀院長の30.5%を圧倒した。道徳性においては、多者対決での結果が逆転し、安哲秀院長を支持するという回答比率が52.0%で、朴槿恵候補の回答比率42.0%より高かった。コミュニケーション能力においては、安院長が62.6%、そして朴候補が34.0%の支持率を示した。

[図26] 大統領の徳目と二者対決における支持候補(%)

3) 有権者パネルが見た領域別評価結果

- 国政運営能力は朴槿恵、道徳性とコミュニケーション能力は安哲秀

■ 好感度を含め、国政運営能力・道徳性・コミュニケーション能力について、有権者パネルに有力大統領候補4人に対する評価を行わせた。評価結果、好感度、道徳性、そしてコミュニケーション能力においては安哲秀院長が、国政運営能力においては朴槿恵候補が最も高い評価を受けた。

■ 先に説明した好感度評価結果を除いた残りの3領域に対するより具体的な評価結果を見ると、まず道徳性において安哲秀院長の点数は10点満点で6.7点で最も高かった。文在寅候補の点数は6.1点、そして朴槿恵候補の点数は6.0点であった。国政運営能力においては朴槿恵候補の点数が6.6点で最も高く、文在寅候補が5.8点、そして安哲秀院長と孫鶴圭候補は共に5.4点であった。コミュニケーション能力においては安哲秀院長の点数が6.6点で最も高く、文在寅候補が6.0点、そして朴槿恵候補が5.8点であった。

■ これにより、朴槿恵候補の場合、国政運営能力においては強みを示したものの、好感度とコミュニケーション能力においては相対的に弱みを見せたことが分かった。安哲秀院長は好感度、道徳性、そしてコミュニケーション能力の全てにおいて強みを見せたが、国政運営能力においては弱みを持っているという評価が多かった。支持者の特性においても違いを見せた朴槿恵候補と安哲秀院長は、領域別有権者パネルの評価点数で調査上の違いを示していることを示す結果である。

[図27] 領域別支持候補(点)

*この本文は韓国語で書かれた原文を AI で翻訳したものです。一部の翻訳やニュアンスに誤りがある場合があります。

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