[世論ブリーフィング第82号] 天安艦発表以降の世論変化
EAI・中央Sunday・韓国リサーチ 5月世論調査
安保体感度/大統領支持率/政府対応評価
1. 2000年以降最大の安保危機、拡散した安保不安
天安艦直後、2000年以降で最も深刻な安保不安:「韓国の安保は不安だ」
4月24日調査 66.8% → 5月29日調査 75.4% 過去最高の安保不安感
[図1] 安保体感度の変化:韓国の安保は不安だ(%)
* : 2000-2004年資料は国防大学校安保意識調査、2006-2009年はEAI安保認識調査、2010年はEAI・HRC世論バロメーター調査
** 「非常に不安」「やや不安」「どちらともいえない」「やや安定的」「非常に安定的」のうち、「非常に不安」「やや不安」の回答率を合計した値
天安艦沈没事件(3月26日)発生から約1ヶ月後に実施された安保意識調査において、韓国国民が感じる安保不安感は非常に大きかった。韓国の全般的な安保状況について、「非常に不安」「やや不安」「どちらともいえない」「やや安定的」「非常に安定的」の5段階で尋ねた結果、韓国国民の10人中7人(66.8%)が不安だと回答した(非常に不安 16.5%、やや不安 50.2%)。しかし、天安艦発表(5月20日)以降の5月29日に実施された今回の調査では、不安だという回答が75.4%(非常に不安 25.1%、やや不安 50.2%)にまで急上昇した。
これは、2000年以降、国防大学校、EAIなどが同一質問で実施した結果と比較すると、2000年以降で最も高い数値である。第一次南北首脳会談直後の2000年の調査では、不安だという回答は18.9%に過ぎなかったが、その後、ブッシュ政権の登場以降、北朝鮮の核問題により不安感が高まり、2003年1月の北朝鮮のNPT(核拡散防止条約)脱退を機に54.8%まで上昇した。2004年に入り、2度の6者会談の局面を経て43.0%まで緩和された安保不安感は、2006年の北朝鮮による核実験の衝撃で63.8%まで上昇したが、2007年の第二次首脳会談で31.9%まで低下した。
李明博(イ・ミョンバク)政権登場以降、冷え込んだ南北関係の中で安保不安感はやや上昇し、2009年4月の第二次北朝鮮核実験により、過半数の国民(48.4%)が不安を感じる水準まで上昇した。今回の調査では、2006年の第一次北朝鮮核実験当時の不安感を上回り、実に75.4%もの国民が現在の韓国の安保に不安を感じていることを示している。北朝鮮の介入の可能性が高いと見込まれている状況から見ても、国民が感じる主観的な安保体感度から見ても、現局面を安保危機局面と定義しても過言ではない。
2. 大統領支持率 52.0% 「安保結集効果」
5月20日の天安艦民間合同調査団発表以降、29日に実施された調査で大統領支持率は52.0%まで上昇した。2009年2月から実施されている本定期世論バロメーター調査で初めて支持率が50%を超えた。EAI・韓国リサーチの定期世論バロメーター2-3月調査では、大統領支持率が過半数支持の進入を目前にして2ヶ月連続で停滞し、4月24日の調査では、韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の無罪事件などの影響で46.3%まで落ち込んだ。参考までに、5月上旬にEAI・SBS・中央日報・韓国リサーチが全国のパネル1200人を対象に実施した6.2地方選挙第一次全国パネル調査では、47.8%とやや高めだった。
4月の調査時点では、3月26日に発生した天安艦事件以降、天安艦事件の真相究明、行方不明者捜索過程に全社会的、国家的な注目が集まっている。国内政治的には、4月9日に韓明淑元首相の収賄容疑に対する一審で無罪判決が出され、最近、検事の性接待事件の波紋が大きくなっているなど、与党としては少なくない悪材料があった。大統領支持率は3月27日の調査比2.8パーセントポイント下落した46.3%となった。統計的な誤差範囲を考慮すると意味のある変化とは言えない。一般的に、外部から発生した深刻な国家的な危機状況において大統領支持率が上昇する現象、すなわちラリー・アラウンド・ザ・フラッグ(rally around the flag effect)と、政治的な悪材料要因が互いに相殺要因として作用し、大統領支持率に大きな変化はなかったものと見られる。
保守層の結集が支持率上昇を牽引
しかし、民官合同調査団が5月20日に天安艦事件が北朝鮮の魚雷攻撃によって発生したという公式発表と、それに対する北朝鮮の強い反発と脅威が高まるにつれて、安保結集効果が強化されたものと見られる。しかし、ハンナラ党の支持基盤(50代以上、中学卒以下、保守層)での支持率は66~72%の高止まりを見せた一方、民主党の支持基盤(20-30代、大学卒以上、進歩層)での支持率は36~40%の水準に留まった。層別に見ると、中間層である40代で46.9%、中道層で49.1%と過半数に届かなかった。現在の支持率上昇は、保守層における支持率の結集が主導していると解釈される[本ブリーフィング付録のクロス集計表参照]。
3. 天安艦事件への対応評価
政府発表後、10人中6人が政府の天安艦対応を肯定的に評価
1) 初期世論:5月4日~6日調査。第一次全国パネル調査、全国1200人調査
天安艦「政府の対応はうまくやっている」41.2%、「間違っている」47.5%
間違っていると評価した理由「過度に北朝鮮のせいにする」56.6% vs. 「あまりに様子を見すぎている」39.9%
与野党支持への影響なし65.4%、与野党の利害得失相殺
5月4~6日に実施した第1回全国パネル調査では、天安艦事件に対する李明博(イ・ミョンバク)政府の対応について、うまくやっていないという回答の割合(47.5%)が、うまくやっている(41.2%)という回答の割合より若干高く 나타났다。うまくやっていないという回答者570人を対象に具体的な理由を尋ねた結果、李明博大統領と政府の対応を否定的に見る理由については、北朝鮮に対して断固たる措置を取らず、様子を見ているからだという回答の割合が39.9%であり、真相が明らかになる前に北朝鮮のせいにしているからだという回答が56.6%であった。天安艦事件を巡る国民の不信が作用しており、当初の慎重な姿勢から次第に北朝鮮原因論へと急速に重きが移っていることに対する不安が作用した結果とみられる。
天安艦事件が実際の投票選好度に与えた影響を見ると、与野党に対する支持に特に変化を与えなかったという回答が65.4%であったが、以前より与党を支持するようになったという回答は13.7%、野党をさらに支持するようになったという回答も10.2%と、若干与党結集に有利だったと見ることができる。しかし、野党から与党へ支持を変えた場合は4.3%、逆に与党から野党支持へと転じた回答者も4.8%で大きな差はなかった。ハンナラ党支持者と民主党支持者を区別して見ると、ハンナラ党支持者の中で32.2%が与党支持を強化するようになったと答え、野党支持から与党支持へと移ってきたという回答が6.2%であった。民主党支持者の中では逆に野党支持を強化したという回答が27.2%、新たに野党を支持するようになったという回答が11.5% 나타났다。天安艦事件による票の移動過程を分析してみると、過去のように新たに支持を変える(swing)よりも、支持層を結集させる(reinforcing)効果をもたらしたとみられる。(EAI世論ブリーフィング79号 6.2地方選挙、政権審判論が広がるか?より)。
[図2] 天安艦沈没事件に対する政府の対応評価(5.4-6 第1回全国パネル調査 1200名)
[図3] 天安艦沈没事件が政党支持に与えた影響(5.4-6 第1回全国パネル調査 1200名)
2) 5月29日定期調査(全国800名)「政府はうまくやっている」57.2%、「うまくやっていない」37.2%
うまくやっているという回答は10人中6人、政治的性向による立場の違いが深刻
しかし、5月20日の天安艦発表以降に実施された今回の定期調査では、天安艦への対応をうまくやっているという回答が57.2%(非常にうまく対応している 18.1%、うまく対応する方だ 39.1%)となり、10人中6人が肯定的に評価した。うまくやっていないという回答は37.2%(うまく対応しない方だ 21.4%、非常にうまく対応していない 15.8%)、不明/無回答は5.6%であった。
世代別に見ると、20代では36.8%、30代では49.8%と過半数に満たず、40代では54.7%、50代以上では実に74.4%が政府の対応を肯定的に評価した。主観的イデオロギー層で見ても、進歩性向回答者の45.5%、中道性向回答者の53.7%、保守性向回答者の72.9%が肯定的に回答しており、政府の対応を見る視点の二極化現象を示している。学歴別に見ても、大卒以上層が47.6%、高卒層が63.7%、中卒以下層が78.0%と、ハンナラ党支持性向の階層で肯定評価が高く、民主党支持階層で肯定評価が低かった。
[図4] 天安艦沈没事件に対する政府の対応評価(5.29 5月定期世論バロメーター 800名)
[図5] 階層別 天安艦沈没事件に対する政府の対応評価(5.29 5月定期世論バロメーター 800名)
*この本文は韓国語で書かれた原文を AI で翻訳したものです。一部の翻訳やニュアンスに誤りがある場合があります。