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[EAI日本論評] 3年目に突入したアベノミクス:政策運営の光、政策内容の影

カテゴリー
論評・イシューブリーフィング
発行日
2020年6月5日
関連プロジェクト
未来日本2030
EAICommentary_j201504.pdf
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著者

イ・ジョンファン 国民大学教授。米国カリフォルニア大学バークレー校で政治学博士号を取得。主な研究分野は日本政治経済である。


日本経済の活性化を目指すアベノミクスも、はや3年目に突入し、金融緩和、財政政策、成長戦略の3つの部分における成果と限界が可視化されている。政策運営の側面では、効率的な政策プロセスの構築、具体的な政策目標の設定、果敢な推進力が長所として浮き彫りになる一方、政策内容の側面では、政策間の整合性の不足や政策結果の社会的影響への対応策の不足などが限界として把握される。アベノミクスと同様の経済政策を推進している韓国政府は、アベノミクスの政策運営面での長所と政策内容面での限界点の両方について熟考する必要がある。

金融緩和の2年、成果と限界

日本銀行が2013年4月4日の金融政策決定会合で「2年間で2%の物価上昇率を目指す量的・質的金融緩和」を決定してから2年が経過している。安倍晋三総理によって2013年3月20日に日本銀行総裁に任命された黒田東彦氏が、就任後初めて主宰した金融政策決定会合で、アベノミクスの第一の矢である金融緩和を具体化させた瞬間であった。最近、黒田総裁の就任2周年と日本銀行の「これまでとは次元の違う」金融緩和開始から2周年を迎えるにあたり、日本国内外の多くの批評家たちがアベノミクスの過去2年間について、金融緩和政策を中心に評価を下している。

2%の物価上昇には失敗したものの、黒田総裁の金融緩和政策に対する評価は概ね良好である。例えば、〈ウォール・ストリート・ジャーナル〉が米国と日本のエコノミスト33人を対象に調査した黒田総裁の2年間の成績は、Aが20%、Bが50%であった。2%の物価上昇によるデフレ克服と景気循環の実現を目指す政策目標と、それを達成するための日本銀行の果敢さには多くの支持が集まった。2%物価上昇の失敗理由である2014年4月の消費税率引き上げによる消費の低迷と、2014年度下半期の原油価格下落という2つの要因は、黒田総裁の日本銀行が解決できない外生変数として了解されている。「必ずしも2%でなくても良い。今のまま続けてください!」というのが黒田総裁に対する主流の評価である。

黒田総裁の金融緩和政策の最大の受益者は日本の株式市場である。安倍政権発足前の2012年夏、8,000台にとどまっていた日経平均株価は、安倍政権発足後に10,000円を突破し、黒田総裁が金融緩和を本格的に開始した2013年春の13,000台まで上昇した日経平均株価は、過去2年間上昇を続け、2015年4月10日には一時的ではあったが20,000円を超えることもあった。過去2年半で、日経平均株価は2.3倍の上昇を遂げた。金融緩和の影響は、景気上昇への期待感にとどまらなかった。日本の株式市場の最大のプレイヤーである年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国債を日本銀行に売却した資金を大量に日本株式市場に投資し(2014年3兆円規模)、株価上昇を牽引した。また、日本銀行自身も2014年に上場投資信託(ETF)を1.7兆円購入し、総保有額が7兆円に達するなど、直接的に株式市場上昇の大きなプレイヤーとしての役割を担っている。

一方で、金融緩和による円安効果が日本の輸出企業に大きな利益をもたらすという予想は、期待とは異なり限定的である。日本政府も今回の金融緩和による円安現象を2005-2007年の円安現象と比較した場合、今回は輸出物価の下落へのつながりが少ないと認めている。海外生産の拡大と日本産業の比較優位の変化、そしてグローバルバリューチェーンの影響力増加の中で、日本企業が価格引き下げを通じた輸出数量の拡大よりも、輸出品目あたりの利益率を重視しているためである。

アベノミクスにおける賃金上昇に対する日本財界への強力な要求は、輸出増加と内需活性化による企業の成果を家計に還元(落水)すべきであるという観点から出発している。しかし、現時点では輸出増加も内需活性化も顕著化していない。円安効果の輸出への影響の限定性と、消費税率引き上げ後の日本家計の消費低迷が、2014年第2四半期以降の経済成長を大きく鈍化させた。株式市場を通じた資産価値の増大は、金融緩和の目標ではない。資産価値の増大が顕著な経済成長に結びつかなければ、黒田総裁の金融緩和はバブル発生を通じた金銭ゲームに終わる可能性も存在する。

しかし、2015年に安倍総理と黒田総裁にとって肯定的なニュースは、日本企業が景気見通しと設備投資計画に前向きな姿勢を示している点である。〈日本経済新聞〉の2015年3月の景気見通し調査によれば、日本国内景気が2015年に改善するという経営者は全体の75%を占めている。また、過去最高水準である300兆円を超える日本企業の内部留保金を設備投資とM&Aに使う計画があるという回答も85%に達している。経営者が景気改善見通しの理由として個人消費の回復を主に挙げている点も、肯定的なニュースである。

2015年、成長戦略実行の年

しかし、今後の日本経済の長期的な成長の鍵は、アベノミクスの第三の矢である成長戦略が日本経済体制の潜在成長率を引き上げる制度改革の成果に結びつくかどうかにかかっており、それはそのまま安倍総理の責任であるというのが、市場主義的観点からの 일관된 評価である。アベノミクスの第三の矢である成長戦略は、アベノミクスの第一の矢と第二の矢(機動的財政政策)に比べて、安倍政権発足当初から不透明性ゆえに多くの批判の対象となってきた。批判に焦らず、安倍政権は日本における政策決定過程の一般的な速度感に合わせて、ゆっくりと時間をかけて成長戦略の各論を具体化させてきた。

2013年6月に整理され、一次発表された成長戦略には、産業復興、戦略市場創造、グローバル戦略の3大目標の中に具体的な各論が網羅されている。各論の達成目標時期と達成方法についての青写真も提示されたが、2013年6月の一次成長戦略に対する海外の評価は非常に否定的であった。日本経済体制の根本的変化のための核心的課題である法人税引き下げ、労働改革、農業改革の具体的な案が含まれていない、既存の政策内容を総整理したに過ぎないという厳しい評価が、国際的な主流の見解であった。

一方で、2014年6月に修正・発表された改訂成長戦略に対しては、好意的な見方が先行している。投資促進、世界経済への統合、人材活躍の強化、新しい市場創出の4大目標の中に多様な各論が含まれている点は同じだが、2014年の改訂成長戦略は法人税改革、労働市場改革、農業改革を核心課題として提示しており、国内外の市場関係者から肯定的な評価を受けている。

2015年が成長戦略現実化の分岐点である理由は、安倍政権が成長戦略の核心課題の法制化を2015年の通常国会で処理する計画だからである。法人税改革は、2014年3月の復興特別法人税の廃止と2015会計年度からの法人実効税率の2.51%引き下げが決定され、2016年には実効税率を31.33%まで引き下げる案を準備中である。労働市場改革では、正規雇用保護を減らす成果主義に基づく裁量型労働時間制度の創設が核心的内容である。最も注目すべき農業改革では、単位農協に対する指導機関の役割を担ってきた農協(JA)中央会を解体し、農業界の既得権維持メカニズムを崩壊させることが核心である。

安倍政権は、2015年5月以降、政治的に敏感なこれらの改革課題を比較的容易に扱える政治的環境を確保している。2013年7月の参議院選挙、消費税率二次引き上げに関する2014年11月の延期決定と12月の衆議院解散・総選挙、2015年4月の統一地方選挙へと続くこれまでの政治日程の中では、国会で成長戦略の最も論争的かつ核心的な計画を扱うことは、慎重かつ負担が大きいものであった。しかし、もはやそのような状況は過ぎ去っている。このように、2015年4月下旬の安倍総理の訪米後、成長戦略の核心課題の立法化が積極的に推進される可能性が大きい。

成長戦略の問題点

法人税引き下げ、労働市場改革、農業改革に代表される安倍政権の成長戦略は、新自由主義的な性格を帯びている。各論の内容は、小泉純一郎総理時代の構造改革の内容よりもさらに進んでいる。2013年の一次成長戦略の各論では小泉構造改革との差別化された点がよく見えなかったが、2014年に修正された改訂成長戦略では、企業投資促進のための規制緩和と競争力の低い分野の構造調整をより果敢に推進している。供給側面から日本経済体制をより市場志向的に変えなければならないという構造改革論者の観点が、成長戦略の各論に投影されている。しかし、現在のアベノミクスの成長戦略には2つの問題点が存在する。

第一の問題点は、各論の新自由主義的な性格と合致する総論的な政策方向性が不在である点である。安倍政権は、新自由主義的な「小さく効率的な国家」という総論的な方向性に沿って成長戦略の各論を具体化したのではない。そのような総論と各論の不調和の核心は、成長戦略に財政健全性の観点が見られない点である。財政健全性の観点が成長戦略で後回しにされた理由は、アベノミクス自体が構造改革派とリフレ派に分かれた経済政策の優先順位論争で、リフレ政策を主とし、構造改革政策をキャッチオール(catch-all)的な位置づけで組み込んだ政策の組み合わせだからである。

安倍政権は、金融緩和と財政拡張の基調の中で、財政健全化の第一歩である2020年までの基礎的財政収支の均衡を達成するために必要な措置に積極的ではない。財務省は2020年の基礎的財政収支均衡が不可能だと判断しており、黒田総裁も2015年2月12日の経済財政諮問会議に出席し、政府の財政健全性確保への努力を促した。黒田総裁の発言は、国内総生産(GDP)比240%を超える莫大な国家負債に対する利払い負担が、金融緩和によるインフレの中で急増する場合への懸念から生じている。日本はGDP比の税負担率が9%台と非常に低い方であり、それに比べて毎年発生する財政赤字はGDPの11%台に達する。このような状況で、財政健全性の具体的な計画が成長戦略の具体的な内容の中核に置かれず、景気上昇に伴う税収の自然な増減に期待を寄せているのが、財政健全性における安倍政権の計算である。供給側のミクロな制度における具体的な各論計画とは異なり、マクロな側面での財政健全性については、漠然とした期待の中で運営されている点が、成長戦略の第一の問題点である。

第二の問題点は、具体的な各論がもたらす社会的結果と、金融緩和による資産価値の増大との間に生じる潜在的な緊張関係である。新自由主義的な構造改革の各論は、一般国民にとって生活面での緊縮を意味する。特に、正規雇用保護の縮小を目指す労働改革と、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)加盟と連動している農業改革は、戦後の自民党長期支配の中で安定的に取り込まれてきた社会層に対する生活面での悪化を意味する。さらに、法人税改革は、課税所得金額が年800万円を超える法人には実効税率の引き下げをもたらすが、800万円以下の法人には引き上げをもたらすように設計されている。このような成長戦略の具体的な各論がもたらす社会的結果が引き起こす政治的な負の結果への懸念から、安倍政権による積極的な賃金上昇を求める企業への圧力が生まれている。しかし、大企業中心の賃金上昇が広く波及するかどうかについての見通しは、まだ断定するには早い。

多くの経済誌(ウォール・ストリート・ジャーナル、エコノミストなど)は、不平等の問題を世界的に提起したトマ・ピケティが『21世紀の資本』(Capital in the Twenty First Century)で重点を置いている所得不平等は、日本では例外的な現象だと診断している。むしろ、所得格差を阻む正規雇用保護の労働制度が日本の経済活性化を妨げる制約要因であるため、労働制度の改革が必要だと強調している。正規雇用保護の問題は説得力のある評価だが、市場主義的な観点を提供する経済誌は、給与所得のみで日本の所得格差を論じる問題点を露呈している。日本の総所得は、全体の富の4分の1程度にとどまっており、所得以外の資産価値が富全体に占める割合は米国と比較して著しく高い。すなわち、資産価値の上昇を通じた富の蓄積が所得増加を凌駕しうる条件が整っている状況である。このような資産価値の比重が大きい状況でも、日本社会の社会的安定性を維持してきたのは雇用保障であり、それを通じた家族単位の生活保障であった。

金融緩和の結果として現れた株式市場での資産価値の上昇は、大企業法人を中心に富の拡大をもたらした。しかし、職場や地域に経済生活が縛られている日本の一般の人々にとって、このような資産価値の上昇は実感できる事態ではなく、一方で生活の緊縮を求める改革案が重荷となっている。小泉構造改革に対して格差社会論の反発が登場した2000年代中盤と類似した状況である。普遍的福祉拡大を掲げた対抗的な民主党が存在しない現在の政治状況において、安倍政権はこのような緊張関係によって政権維持に困難を経験する可能性は低い。しかし、成長戦略と金融緩和の相反する性格から生じる緊張関係は、日本社会の政治的安定性を損なう包摂メカニズムの弱化を意味する。安倍政権は、生活保障体制の根幹を揺るがす改革に対する政治経済的な代替案を確固として提示できず、企業の賃金上昇という善意に期待しているという限界を見せている。政治経済的な包摂メカニズムの弱化を、伝統と愛国心を象徴する「美しい国、日本」というイデオロギーで代替することは、あまり現実的ではないように見える。

3年目に突入したアベノミクスで最も残念な部分は、第二の矢である機動的財政政策の運用策である。2013年1月の補正予算編成に含まれた10兆円規模の景気刺激のための財政支出は、国土強靭化の目標に合わせて公共事業に主に投入された。しかし、これまでの日本の公共投資は、投資自体の短期的な景気刺激効果にのみ重点を置いて展開されており、公共投資のスマート化に対する細やかな運用策が不足している。財政拡張が必要であれば、その二次効果が最大化されるような運用策が必要であり、その代替案としては生活福祉中心型の公共投資が可能であろう。生活福祉中心型の公共投資の具体的な計画立案には相当な時間がかかるが、短時間で景気刺激のための誘惑に耐え、具体的な計画をきちんと立てれば、日本国民に生活の緊縮を強いる成長戦略を補完するメカニズムとして機能する可能性もあるだろう。

韓国への示唆

アベノミクスの金融緩和による円安現象が世界市場で日本の企業と競争関係にある韓国企業たちの輸出競争力を悪化させるだろうという懸念は、日本の金融緩和が2年を超えた最近、韓国での注目度が低下している。最終財の輸出価格のみを比較するのではなく、日韓両国の企業が緻密に絡み合っているグローバルバリューチェーンにおいて、日本から輸入する中間財や資本財の輸入価格の下落は、むしろ一部業種の韓国企業にとっては好材料でもある。すなわち、円安現象が韓国企業の輸出競争力に与える影響は、両面的な性格を持っている。

アベノミクスが韓国に与える示唆は、日韓経済関係よりも両国で同様に進められている経済政策基調の執行メカニズムの比較において、より顕著に現れる。2014年7月に就任した崔炅煥(チェ・ギョンファン)経済副総理の経済政策は、多くの部分でアベノミクスと似ている。崔炅煥経済チームの内需活性化のための拡張的マクロ政策と、公共部門改革、規制改革などで代表される経済体制改革は、アベノミクスと非常に類似している。しかし、両国の政策推進体系を比較してみると、韓国の政策推進体系の優れた点がよく見えない。アベノミクスの長所は、政策目標を数値化し、明確かつ具体的に提示している点である。崔炅煥経済チームも政策目標を提示しているが、その具体性はアベノミクスに比べて相対的に劣るのが事実である。また、安倍政権は経済財政諮問会議と産業競争力会議の機構を中心に意思決定過程を効率化し、浜田宏一氏などの専門家を内閣官房参与に任命し、政策決定過程で推進力を確保する体系を整えている。このような効率的で推進力が確保された政策決定過程の中心に安倍総理が存在している。

一方、日本の「アベノミクス」が持つ潜在的リスクは、韓国にとっても同様の課題として提起される。効率性を志向する構造改革が、資産価値の増大を引き起こす膨張主義的な景気刺激策と並行される時、構造改革に対する社会的反発と葛藤はより増幅される。このようなリスクを克服し、長期的に社会の安定性を維持するためには、より果敢な生活安定対策が共に推進されなければならない。■


[EAI日本論評]は、東アジア研究院(EAI)の日本研究センターに参加している専門家たちが企画・発表するものです。日本に関する主要な懸案について、バランスの取れた視点と分析を提供し、望ましい政策開発のための意見を表明します。引用する際は、必ず出典を明記してください。

EAIは、いかなる政派的利害とも無関係な独立研究機関です。EAIが発行する報告書、ジャーナル、単行本に掲載された主張や意見は、EAIとは無関係であり、あくまで著者個人の見解であることを明示します。

*この本文は韓国語で書かれた原文を AI で翻訳したものです。一部の翻訳やニュアンスに誤りがある場合があります。

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