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[EAI大統領選挙パネル調査] ⑧権威主義とポピュリズム:「よりましな方の選択」は権威主義的・ポピュリスト的な有権者を集結させたか?

カテゴリー
特別報告
発行日
2022年3月31日
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未来イノベーションとガバナンス

編集者ノート

チョン・ドンジュン仁荷大学教授は、第20代大統領選挙候補者の権威主義的・ポピュリスト的な側面が際立った点に注目し、有権者も同様の傾向を示さなかったかを問いかけます。有権者の権威主義的傾向を把握するため、「好ましい政治体制」を問う質問項目と政府の経済・コロナ対応評価に、ポピュリスト的傾向を点検するためには、「一般国民によって重要政策が決定されるべきだ」という見解を問う質問項目と韓国の民主主義レベルへの評価に注目します。韓国国民の権威主義的傾向は、右派保守主義と、ポピュリスト的傾向は左派進歩主義と、より密接な関連があると分析します。

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1. はじめに

今回の第20代大統領選挙は、「歴代級の非好感大統領選挙」という不名誉を抱えたまま実施された。[1]両主要候補者である共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補と国民の力の尹錫悦(ユン・ソンニョル)候補は、それぞれ党内では非主流派であったりアウトサイダーとして外部から迎え入れられた人物であったにもかかわらず、特有のポピュリスト的な政策と極端主義的なスタイルで党派的支持者たちを集結させ、各党の予備選挙で勝利した。選挙期間中、多くのメディアも彼らのポピュリスト的かつ権威主義的な特性に注目した。

このような権威主義とポピュリズムの台頭は、我が国だけの問題ではない。90年代以降、権威主義的リーダーとポピュリスト運動・政党の台頭は、欧州、米国、南米など世界中で観察されている。こうした権威主義とポピュリズムに関する既存の研究は、主に政治的供給者次元である政党と政治エリートに対する分析が中心であったが、最近になって需要者次元である一般市民の「権威主義的傾向(authoritarian attitudes)」と「ポピュリスト的傾向(populist attitudes)」に焦点を当て、これらの現象を説明しようとする試みが増加している。すなわち、権威主義とポピュリズムの台頭という現象の背後には、こうした権威主義的・ポピュリスト的な指導者に支持を送る市民が存在するということである。

では、我が国ではどれほどの市民がこうした権威主義・ポピュリスト的傾向を持っているのか?権威主義・ポピュリスト的傾向は何によって形成されたのか?こうした権威主義・ポピュリスト的傾向は、今回の第20代大統領選挙の投票選択に影響を与えたのか?本報告書は、これらの問いに簡潔に答えようとするものである。特に理論的には、両傾向が左右のイデオロギー的傾向のいずれにも現れうるという点から、左右の権威主義的傾向と左右のポピュリスト的傾向にそれぞれ分けて、これらの関係を分析しようとする。

2. 有権者の権威主義的傾向と第20代大統領選挙

① 権威主義的傾向の分布

既存の研究において、個人の権威主義的傾向は、大きく社会秩序と安全を重視する「権威主義的攻撃性(authoritarian aggression)」、「伝統と保守を守る「慣習主義(conventionalism)」、そして権威と階層秩序に服従する「権威主義的服従(authoritarian submission)」という3つの下位概念で定義される。

権威主義的傾向の尺度としては、それぞれのサブ概念を複数の質問項目で測定する方法があるが、本調査では質問項目の制約から、そのような厳密なレベルの測定は実施できなかった。これを代理する変数(proxy)として、本分析では「政治体制への好み」という質問項目を通じて、権威主義的傾向を間接的ではあるが測定した。好ましい政治体制に関する選択肢の中で、「どのような状況においては権威主義政府が民主主義政府より優れている」を選択した回答者を、権威主義的傾向が高い回答者とみなした。(以下の全ての分析には、標本に基づく地域別、性別、年齢別の重み付けを適用した。)

[図1] 好ましい政治体制

第2次パネル調査の結果、全体の回答者1,104名のうち62.0%に相当する絶対多数が「常に民主主義政府の方が優れている」と回答し、全体的な民主主義体制への支持をうかがい知ることができた。しかし、「どちらでもない(14.5%)」という回答に加え、「どのような状況においては権威主義がより優れている(21.9%)」という回答も無視できない割合を示した。本分析の操作的定義に従えば、全体の回答者の21.9%が権威主義的傾向を持っていると言えるのである。[2](「不明/無回答」を選択した1.6%は、以降の分析で欠損値として処理した。)

[図2] 性別による権威主義的傾向の分布

この分布を性別によって見ると、男性と女性の権威主義的傾向はそれぞれ25.1%と19.5%であり、女性よりも男性において権威主義的傾向がより高く現れた。これは、一般的に女性よりも男性において権威主義的傾向が強く観察されることと一致する結果である。

[図3] 世代による権威主義的傾向の分布

世代別では、若い世代の権威主義的傾向が顕著に現れた。一般的に右派保守主義と関連が深い権威主義的傾向は、高齢世代で高く現れるが、本調査結果ではこれとは異なり、20代と30代で権威主義的傾向が他の世代に比べて高く現れた。これは、最近他の調査でも同様に観察されている若い世代の保守化と無関係ではないと考えられる。

[図4] 左右のイデオロギーによる権威主義的傾向の分布

イデオロギー的傾向による分布を見ると、進歩層(11点尺度で0-4点)よりも保守層(6-10点)において権威主義的傾向がはるかに高く現れた。「どのような状況においては権威主義がより優れている」という回答は、進歩層と保守層でそれぞれ13.0%と27.6%であり、2倍以上の差が見られた。これは、先に言及したように、権威主義的傾向自体が保守主義と深い関連を持つためである。すなわち、伝統を重視し社会の階層的秩序を守る保守主義の価値観が、権威主義の概念とも結びつくためにこのような結果が現れたと見ることができる。また、本質問項目で使用された「権威主義政府」という表現が、韓国の歴史的文脈においてはほぼ排他的に「右派権威主義政府」を想起させるという点からも、このような結果が理解されうる。

[図5] 政党支持による権威主義的傾向の分布

政党支持別に見てみると、同様に保守政党である国民の力支持層において権威主義的傾向が高く現れた。第1次パネル調査で国民の力を支持すると回答した人のうち、第2次パネル調査にも参加した人の30.7%が権威主義的傾向を示した。一方、進歩系である共に民主党支持層では17.6%のみが該当傾向を示し、全体の回答者平均を下回った。政党支持にイデオロギー的要素が強く作用するだけに、このような結果も先に述べたように権威主義と保守主義との関連で説明されうるだろう。

② 権威主義的傾向の形成背景

では、このような権威主義的傾向はどのような背景を通じて形成されるのか?個人の権威主義的傾向を形成する原因としては様々なものがあるが、その中でも「脅威の認識」(perception of threat)が主要な原因であると知られている。自分が属する世界が危険な場所だと感じ、自分の集団の価値観や社会経済的地位が脅かされていると見なすほど、自分の集団の結束と集団安全保障を追求することで権威主義的傾向が高まるということである。

現在の韓国の文脈において、自分の集団への脅威と認識されうるものとしては、大きく経済的困難とコロナによる脅威が挙げられる。すなわち、経済状況が悪化したと認識するほど、そして政府のコロナ対応が不十分だと見なすほど、脅威を感じ、それによって権威主義的傾向が高まる可能性がある。

[図6] 家計経済に対する回顧的評価による権威主義的傾向

[図7] 国家経済に対する回顧的評価による権威主義的傾向

これを検証するため、自身の家計と国家経済に対する過去5年間の評価による権威主義の程度を調べた。分析の結果、家計と国家経済のいずれにおいても、否定的に評価するほど権威主義的傾向を持つ人の割合が高まることが示された。特に「非常に悪化した」と評価した集団では、両方とも権威主義的傾向の割合が30%を超えると調査された。

[図8] 政府のコロナ対応評価による権威主義的傾向

政府のコロナ対応評価も、既存の理論と同様に権威主義的傾向と関連があることが示された。政府のコロナ対応を否定的に評価するほど(11点尺度で0-4点)、権威主義的傾向を持つ集団の割合が高くなった。肯定的に(6-10点)評価した集団では15.3%のみが権威主義的傾向を示したのに対し、否定的に評価した集団では2倍近くの29.3%が該当傾向を持っていた。

③ 権威主義的傾向と政治的態度

次に、権威主義的傾向が高い集団が、一連の争点に対してどのような立場を取るのかを調べた。先に定義した権威主義の概念を考えると、それと関連があると考えられる争点のうち、本調査で質問されたものとしては、「大統領制改憲」、「対北朝鮮安全保障」、「女性候補者割り当て制」がある。伝統と既存秩序を守り、自集団の安全保障を重視するという観点から、権威主義的傾向が高い集団では改憲に反対し(現行大統領制維持)、対北朝鮮安全保障を強化し、女性候補者割り当て制に反対すると予想できる。

分析結果は予想通り、現行憲法維持、対北朝鮮安全保障強化、女性候補者割り当て制反対を支持する割合が、権威主義的傾向を持つ集団でいずれも平均より高く出た。特に権威主義的傾向が右派保守主義と深い関連がある点を考慮し、権威主義的集団をイデオロギー的傾向によって左右に分けた結果、右派権威主義集団においてそのような傾向がより顕著に現れた。特に、対北朝鮮安全保障強化と女性候補者割り当て制反対は、保守層の平均(それぞれ73.7%と38.9%)と比較してもはるかに高く現れた(それぞれ86.0%と49.0%)。これにより、権威主義的傾向は(イデオロギー的要素を統制した後でも)関連する争点に対して、より極端な立場を取らせることがわかる。

[表1] 権威主義的傾向による争点への立場

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現行憲法維持対北朝鮮安全保障強化女性候補者割り当て制反対

(「反対」+「非常に反対」)
割合(%)賛成回答者数/

全体回答者数
割合(%)賛成回答者数/

全体回答者数
割合(%)賛成回答者数/

全体回答者数
全体回答者39.6=422/106648.0=520/108428.3=309/1090
権威主義集団40.3=94/23465.2=156/23938.1=91/240
進歩(0~4)集団25.9=69/26613.7=38/27419.8=54/271
保守(6~10)集団47.0=180/38473.7=287/38938.9=154/395
左派権威主義集団23.5=8/3526.0=9/3632.7=12/36
右派権威主義集団45.2=47/10386.0=91/10649.0=53/108

④ 権威主義傾向と投票選択

[表 2] 権威主義傾向による投票選択(単位:名)

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投票選択投票しない李在明投票尹錫悦投票その他の投票合計(名)

(%)
全回答者43494526291093
(4.0%)(45.2%)(48.1%)(2.7%)(100%)
「常に民主主義」1935128521677
(2.8%)(51.9%)(42.1%)(3.2%)(100%)
「ある状況においては

権威主義」
13811452241
(5.2%)(33.6%)(60.4%)(0.8%)(100%)
「関係ない」1156856158
(7.2%)(35.2%)(53.8%)(3.8%)(100%)
合計43488516291076
(4.0%)(45.3%)(47.9%)(2.7%)(100%)

最後に、権威主義的傾向が今回の総選挙の投票選択にどのような影響を与えたか。投票に関する調査でしばしば見られる投票率の過大申告が本調査でも観察された。全回答者の96.1%が投票したと回答しており、今回の総選挙の投票率である77.1%を大きく上回った。投票したと回答した者のうち、48.1%は尹錫悦(ユン・ソギョル)候補に、45.2%は李在明(イ・ジェミョン)候補に投票したと答えた。

こうした中で、権威主義的傾向を持つ集団は、李在明候補に比べて尹錫悦候補により多く投票したことが分かった。60.4%の票が尹錫悦候補に向かった一方、李在明候補は当該集団で33.6%の票を得るにとどまった。一方、「常に民主主義がより良い」と回答した集団では、逆に李在明候補への投票率(51.9%)が尹錫悦候補(42.1%)よりも高く 나타났다。この結果は、権威主義的傾向と右派保守主義との密接な関係から生じたものと見られる。

[表3] 左派・右派権威主義傾向による投票選択(単位:名)

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投票せず李在明に投票尹錫悦に投票その他に投票合計(名)

(%)
進歩(0~4)集団5230308273
(1.8%)(84.2%) (10.9%)(3.1%)(100%)
保守(6~10)集団13663118398
(3.2%)(16.6%)(78.1%)(2.0%)(100%)
左派権威主義集団1305036
(2.8%)(82.1%)(15.1%)(0.0%)(100%)
右派権威主義集団412902107
(3.8%)(11.0%)(83.4%)(1.9%)(100%)

これをより詳細に検討するため、イデオロギー的傾向を考慮して分析を行った。分析の結果、リベラル層では一般的なリベラル層に比べ、左派権威主義集団における李在明(イ・ジェミョン)候補への支持が小幅に低下した一方(84.2%から82.1%)、尹錫悦(ユン・ソンニョル)候補への支持が上昇した(10.96%から15.1%)。逆に保守層では、右派権威主義集団が一般的な保守層に比べて尹候補への支持が上昇した(78.1%から83.4%)。一方、李候補への支持(16.6%から11.0%)はさらに減少した。

左右のイデオロギーと投票選択との間の強い関連性を通じて、今回の大統領選挙における投票選択は相当部分、有権者のイデオロギー的傾向に起因することがわかる。しかし、わずかではあるが権威主義的傾向も投票選択に付加的な影響を与えた。イデオロギー変数を統制した状況でも、権威主義的傾向が保守候補である尹候補への支持を(わずかではあるが)増加させ、リベラル候補である李候補への支持を減少させたことが示されたのである。

整理すると、イデオロギーの影響力が投票選択に重大な影響を及ぼす中で、権威主義的傾向は保守候補である尹候補への投票選択をさらに強化する方向に作用したと言える。

3. 有権者のポピュリズム傾向と20代大統領選挙

① ポピュリズム傾向の分布

ポピュリズムは、単一の定義に収まらない多面的で曖昧な概念である。近年の学界では、ポピュリズムを政治運動やスタイルを超えた一つの思想やイデオロギーと見なしているが、既存の自由主義や保守主義のように明確に定義された立場を持つというよりは、多様な特徴を持ちうる広範な思想の集合体として捉えている。

最も頻繁に用いられるカスパル・ムッデ(Cas Mudde)の定義によれば、ポピュリズムとは「社会を究極的に『純粋な国民』と『腐敗したエリート』という同質的で敵対的な二つの集団に分け、政治とは国民の意思の表明でなければならないと考える、薄いイデオロギー」を意味する。このポピュリズムの三つの特徴としては、国民が最高の主権を持ち、全ての国家の主要政策決定は『国民の意思(will of the people)』に従うべきであるという『人民中心主義(people-centrism)』、既存政治と政治エリートを腐敗したものと見なす『反エリート主義(anti-elitism)』、そしてこのような国民とエリートを二項対立的な善悪の構図に追い込む『マニ教的(Manichean)二項対立』が挙げられる。

[図9] ポピュリズムの分布

ポピュリズムの尺度としては、これらの三つの特徴をそれぞれ複数の関連設問を通じて調査する方法があるが、本調査では設問数の制約から厳密な水準での測定は実施できなかった。不十分ではあるが、ポピュリズムの特徴をよく集約し、最も広く用いられている設問の一つである「我々の社会の主要な政策決定方式」に関する設問を用いてポピュリズム傾向を測定した。具体的には、「あなたは、我々の社会の重要な政策は国会や政治家によってではなく、一般国民によって直接決定されるべきであるという見解についてどう考えますか?」という質問に対し、5点尺度形式の選択肢を用いた。

分析の結果、回答者の大多数がこの意見に賛成する姿勢を示した。「賛成」と「非常に賛成」を合わせた回答が全体の72.6%を記録した。これに対し、反対の回答は「反対」と「非常に反対」を合わせて9.5%に過ぎなかった。一つの設問に対するこのような結果だけをもって、我が国の国民のポピュリズム傾向が高いと断言することはできないが、エリートと既存政治に対する国民の反感と不信が非常に大きいことがわかる。

一つの設問で測定している点を考慮し、最も極端な「非常に賛成」と回答した集団(31.6%)を、本分析ではポピュリズム傾向を持つ集団と見なすこととする。[3](以降の分析は、「不明/無回答」を欠損値として処理した上で実施した。)

[図10] 性別によるポピュリズム傾向の分布

このようなポピュリズム傾向をまず性別によって見ると、男女による顕著な差は観察されなかった。全体的に類似した分布を示した中で、全体的な賛成の数値は女性(74.4%)が男性(72.3%)よりもやや高く現れたが、本分析で操作的に定義したポピュリズム傾向(「非常に賛成」回答)の比率は男性(33.8%)が女性(30.1%)よりも若干高く現れた。

[図11] 世代によるポピュリズム傾向の分布

世代別では、20代・30代よりもそれ以降の世代でより高い賛成率が見られた。40代で「賛成」と「非常に賛成」の合計が79.1%と最も高く現れた一方、18歳~29歳では64.7%、30代では63.5%と相対的に低く現れた。「非常に賛成」で測定されたポピュリズム傾向を見ても、40代と50代がそれぞれ36.9%と38.2%と高く現れた。

[図12] 左右のイデオロギーによるポピュリズム傾向の分布

ポピュリズムは複数の思想を包括する薄いイデオロギーであり、既存の左右のイデオロギーとの連携を通じて実質的な政治的立場を持つようになる。この点において、ポピュリズムは左右を問わない。すなわち、左派ポピュリズムも右派ポピュリズムも存在しうるのである。しかし、本調査の結果では、保守層に比べてリベラル層でより高い比率のポピュリズム傾向が観察された。保守層の27.4%のみが「非常に賛成」に回答したのに対し、リベラル層では41.1%が該当選択肢を選んだ。

党派性についても同様に、共に民主党支持層(40.9%)で国民の力(24.8%)に比べてはるかに高い数値のポピュリズム傾向が観察された。これは、我が国の国民のポピュリズム傾向が保守層よりもリベラル層で現れていることを示している。すなわち、理論的には左右のポピュリズムが共に存在するものの、我が国においてはポピュリズムとは右派よりも左派と密接に関連した概念として現れたのである。

これは、リベラル系の共に民主党、李在明候補の個人的な政治スタイルとも無関係ではないように思われる。李候補はメディアや学界でポピュリスト的なスタイルと政策で注目を集めてきた。したがって、李候補を支持する人々がその政治スタイルをも支持し共有する傾向が現れ、これがこのような結果につながったと推測できる。

[図13] 党派性によるポピュリズム傾向の分布

② ポピュリズム傾向の形成背景

[図14] 民主主義満足度によるポピュリズム傾向

このようなポピュリズム傾向は、先に言及したように、既存政治に対する反感と反エリート主義と密接な関連がある。特に、近年の代議制民主主義の代表性の悪化が民主主義全般に危機をもたらしていることを考慮すると、我が国の民主主義に満足していないほど、これに対する反感が「国民が直接意思決定をすべきだ」という意見として表出されうる。

民主主義満足度とポピュリズム傾向との関係を見た結果、全体的にこの予測は正しいことが示された。我が国の民主主義に満足していない集団(33.4%)は、満足している集団(29.7%)に比べてわずかではあるがポピュリズム傾向が高いことが示された。もちろん、「中間」の集団で該当比率が最も高く現れており(34.4%)、両変数間に明確な関係は観察されなかった。我が国の国民のポピュリズム傾向の形成については、今後のより深い研究が求められるだろう。

その他、反既存政治や反エリート主義など、ポピュリズムの基本的な特徴と関連していると考えられる「政府への信頼」や「政治家への好感度」などの調査項目では、ポピュリズムとの明確な関連性は観察されなかった。我が国の国民のポピュリズム傾向の源泉については、今後のより精緻な分析が求められるだろう。

③ ポピュリズム傾向と政治的態度

[表4] ポピュリズム傾向による争点別立場

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福祉拡大対北朝鮮安保強化女性割当制反対

(「反対」+「非常に反対」)
比率(%)賛成回答者数/

全体回答者数
比率(%)賛成回答者数/

全体回答者数
比率(%)賛成回答者数/

全体回答者数
全体回答者44.6=484/108548.0=520/108428.3=309/1090
ポピュリズム集団44.9=154/34338.8=132/34124.4=84/342
進歩(0~4)集団68.1=182/26713.7=38/27419.8=54/271
保守(6~10)集団29.1=116/39873.7=287/38938.9=154/395
左派ポピュリズム集団59.6=65/10911.3=13/11319.5=21/109
右派ポピュリズム集団33.4=36/10968.0 =69/10230.0 =32/107

次に、ポピュリズム傾向を示す集団(「非常に賛成」回答者)の様々な争点に対する態度を検討した。ポピュリズムは国民中心主義、反エリート主義、善悪の二分法などの特徴を共通して持つが、具体的な争点立場においては左右のイデオロギーによって差異が見られる。一般的に左派ポピュリズムは福祉、労働者の権利、市場に対する政府の役割強化など経済的問題に、右派ポピュリズムは自国民中心主義、反難民、反多元主義などの社会文化的なイシューに焦点を当てると考えられている。

福祉拡大、対北朝鮮安保強化、女性割当制反対がポピュリズム集団においてどのように現れるかを検討した結果、ポピュリズム傾向自体がこれらのイシューに対する立場を強化するわけではなかった。各争点について賛成する比率が全体回答者に比べてごくわずかに高い(福祉拡大)か、むしろ少ない(対北朝鮮安保強化、女性割当制反対)という結果になった。ポピュリズムを左右に区分した結果、既存の理論と同様に左派ポピュリズムは経済的イシューである福祉強化に、右派ポピュリズムは社会文化的なイシューである対北朝鮮安保と女性割当制に、より強い立場を示したが、これも一般的な進歩・保守集団に比べて弱い支持を示したに過ぎなかった。すなわち、先の権威主義とは異なり、ポピュリズム傾向による政治的態度の極端化傾向は観察されず、争点立場は左右のイデオロギー的傾向に強く影響されることが示された。

④ ポピュリズム傾向と投票選択

[表5] ポピュリズム傾向による投票選択(単位:名)

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f2e34dd1a320d063

ポピュリズム傾向投票せず李在明氏に投票尹錫悦氏に投票その他の投票合計(名)

(%)
全体回答者43494526291093
(4.0%)(45.2%)(48.1%)(2.7%)(100%)
ポピュリズム1018813910346
(2.9%)(54.2%)(40.1%)(2.8%)(100%)

最後に、ポピュリズム傾向と投票選択との関連性を分析した結果、ポピュリズム傾向を持つ集団では、李在明候補への投票(54.2%)が尹錫悦候補(40.1%)よりも高いことが調査された。しかし、この結果は、前述のように、ポピュリズム傾向がリベラルなイデオロギーおよび共に民主党への支持と深く関連しているためであると考えられる。

[表6] 左右のポピュリズム傾向による投票選択(単位:名)

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イデオロギー/ポピュリズム投票せず李在明氏に投票尹錫悦氏に投票その他の投票合計(名)

(%)
リベラル(0~4)5230308273
(1.8%)(84.2%) (10.9%) (3.1%)(100%)
保守(6~10)13663118398
(3.2%)(16.6%) (78.1%) (2.0%)(100%)
左派ポピュリズム39884112
(2.7%)(86.7%) (7.2%)(3.4%)(100%)
右派ポピュリズム424792108
(3.7%)(21.8%) (72.8%) (1.8%)(100%)

イデオロギー変数を統制した[表6]によれば、左右のイデオロギー的志向が投票選択に絶対的な影響力を持つ中で、ポピュリズム変数はこうした傾向を多少なりとも強化させるものと示された。進歩集団の平均に比べ、左派ポピュリズム集団では李在明(イ・ジェミョン)支持が小幅上昇し(84.2%から86.7%)、保守陣営では尹錫悦(ユン・ソンニョル)支持が小幅減少した(78.1%から72.8%)のである。

これにより、我が国民のポピュリズム的傾向は左派進歩イデオロギーとより強く結びついており、こうした傾向が(イデオロギー変数を統制した後も)少なくない程度で投票選択に影響を与えたと結論づけることができる。

4. 結び

権威主義とポピュリズム的傾向を測定する方法には限界があり、多様な変数に統制を加えていない単純な記述分析である。そのため、その結果を過度に解釈することには警戒が必要であると付け加えたい。それにもかかわらず、権威主義とポピュリズム的傾向が少なくない水準で観察され、投票行動にも一定部分影響を与えているという本分析の結果は、我々に多くの示唆を与えるものである。多くの学者が、今日における権威主義とポピュリズムの台頭に対する責任は、単に政治エリートにあるのではなく、それらを支持する市民にもあると指摘している。限定的な方法ではあるが、本分析結果は我が国も例外ではないことを示唆している。

最近、我が国は幾度かの政権交代を経て政治的二極化が深化しており、その中でより極端で権威主義的なリーダーシップを示す政党や政治家が高い支持を得ている。特に、党派的支持者の影響力が強く作用する予備選挙の過程では、より極端な立場を示す候補者が勝利を重ねている。20代、30代の若い世代で権威主義的傾向が強く現れ、民主主義レベルに満足しない集団でポピュリズム的傾向が強く現れるという結果は、今後こうした傾向がさらに深刻化する可能性を予告しており、懸念を抱かせる。多数意見と民主的規範が重要な民主主義において、国民の多数が民主的であるよりも権威的に政策を決定し、問題を解決する指導者に歓呼を送るならば、民主主義体制そのものさえ担保できなくなる。旧ソ連、東欧、南米、東南アジアなどでは、我々は既に数多くの新興民主主義の崩壊を経験している。上から下から現れる権威主義とポピュリズムの台頭の中で、我々も例外ではないことを肝に銘じ、今後継続的な関心を持って見守る必要がある。■


[1] 2022年2月15日現在、ニュースビッグデータ分析サービスであるビッグカインズ(https://www.kinds.or.kr/)で過去3ヶ月間「歴代級の非好感大統領選挙」というキーワードで検索した結果、全日刊紙および放送局から合計397件の記事が検索された。

[2]この数値が比較的どの程度高いものなのかは、同様の質問を用いた他のアンケート調査を見つけることが難しいため、正確に把握することは難しい。類似の調査としては、世界価値観調査(World Value Survey)の「強い指導者」に関する調査があり、第6次調査の結果、「議会や選挙を気にしない強い指導者による統治が良い統治である」という質問(選択肢は4点尺度)に対し、フリーダムハウス(Freedom House)基準の民主主義に該当する国家で、回答者の47.1%が「賛成」または「非常に賛成」と回答した。もう一つの類似調査として、2020年に調査された我が国の第21代国会議員選挙有権者政治意識調査で、「民主主義は問題はあるものの、それでも他のどの政府形態よりも優れている」という質問(選択肢は4点尺度)に対し、20.0%の回答者が「あまり共感しない」または「全く共感しない」と回答した。これらの数値を考慮すると、そして本質問では「どちらとも言えない」という中間選択肢が含まれていることを考慮すると、21.9%という数値は少なくないように見える。

[3]類似の質問を用いたハ・サンウン(2018)の研究で、「我が国の運命を左右する重要な政策は、政治家ではなく一般国民が作るべきである」(選択肢は5点尺度、1:全く反対~5:全く賛成)という質問に対する全回答者の平均値は3.77であった。フランスを事例としたVasilopoulosとJost(2020)の研究では、同じ質問に対する平均値は3.7を記録した。本調査では、「我が社会の重要な政策」という緩和された表現を用いたにもかかわらず3.94の平均値を示しており、今回の大統領選挙で我が国民のポピュリズム的傾向が比較的強く現れたことを推察できる。


チョン・ドンジュン_仁荷(インハ)大学社会教育学科教授。比較政治学、政治過程、政治体制などを講じている。米国フロリダ大学で政治学(比較政治学)博士号を取得。仁荷大学に着任する前は、ソウル大学統一平和研究院の主任研究員を務めた。脱共産主義民主化、選挙と政党、市民社会と政治態度などを主な研究関心分野としている。『Comparative Politics』、『Perspectives on Politics』、『Electoral Studies』など、多数の国際および国内ジャーナルに論文を発表している。


■ 担当・編集: チョン・ジュヒョン_EAI研究員

 問い合わせ:02 2277 1683 (内線 204) | jhjun@eai.or.kr

添付ファイル

  • [EAI]권위주의와포퓰리즘차악의선택대선은권위주의적이고포퓰리스트적인유권자들을집결시켰나.pdf

*この本文は韓国語で書かれた原文を AI で翻訳したものです。一部の翻訳やニュアンスに誤りがある場合があります。

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