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[EAIワーキングペーパー] 日本を直視する 2. 憲法9条の政治:神話と現実の間で

カテゴリー
ワーキングペーパー
発行日
2021年3月5日
関連プロジェクト
未来日本2030
EAIワーキングペーパー
日本を直視する 2
憲法9条の政治:神話と現実の間で
中西寛

京都大学教授

編集者注

「憲法9条」をめぐる政治的言説と現実

戦後日本の政治は、護憲と改憲というイデオロギーの基本軸によって動いてきた。京都大学の中西寛教授は、憲法9条を守り平和主義を維持しようとする左派・進歩派と、憲法9条の改正を通じて日本の自立を強化しようとする改憲派の対立構図が、戦後日本の最大の「政治的言説」であったと評価する。現実には、憲法9条に対する日本人の深い理解や研究者の社会科学的考察は不足しており、憲法9条の議論はより複雑で理解しにくい議論を含んでいると指摘する。

本ワーキングペーパーは、憲法9条の政治的複雑性を根本的に理解するため、戦後憲法9条の制定過程、55年体制と憲法9条の認識枠組み、経済成長と国際紛争への関与回避、冷戦終結と国際貢献の課題という流れの中で、憲法9条をめぐる論争を説明する。戦後憲法政治において、改憲論は憲法の正統性を否定する全体改正論、憲法9条に限定した改正論、9条以外の統治機構や人権に関する改正論という流れで変化してきた。中西教授は、日本政治の現実が憲法9条をめぐるイデオロギー対立をそのまま反映しているわけではなく、変化する日本の安全保障環境に対する日本社会の認識転換とともに変化する可能性があると展望する。

※以下は本ワーキングペーパーの序文です。全文は上記の添付ファイルをご確認ください。

はじめに

1945年に始まった戦後日本の最大の政治的争点は、憲法9条と言っても過言ではない。特に1950年頃に日本の講和条約に対する動きが本格化した以降、憲法9条をめぐる論争が日本政治の基本的なイデオロギーの軸、すなわち護憲と改憲の対立軸を作り上げてきた。この論争は、2015年9月に安全保障関連法案が国会で成立する過程でも大きな議論を巻き起こし、近頃では見られない規模の反対デモが国会周辺を包囲することさえあった。このような状況を反映し、憲法9条をテーマに毎年数多くの著作が出版されている。

しかし、日本人が憲法9条について深く学び、考えた上で憲法9条擁護や9条改正に対する立場を取っているかと言えば、そうとは言えない。学校の教科書では「日本国憲法の三大原則」として「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」を挙げ、平和主義を体現する内容として憲法前文とともに憲法9条を提示している。だが、統治機構を扱う「国民主権」、多様な人権について紹介する「基本的人権の尊重」と比較すると、「平和主義」に関する記述は短い。特に憲法9条においては、9条2項で戦力不保持と規定されている「戦力」に自衛隊が該当するかどうかの議論があるという記述が簡単にされているだけで、条文と自衛隊、日米安保の状況などが結びつけられずに表示されている。

また、多数の著作があるにもかかわらず、憲法9条に関する社会科学的な考察は極めて少ない。ほとんどの著作が憲法9条に対する肯定的・否定的な立場を明確にしていることと併せ、憲法9条の検討には法的側面、内政的側面、外交的・国際政治的側面を俯瞰する必要があり、研究が容易ではないためと考えられる。憲法9条が論争的なテーマであるにもかかわらず、そのような論争を乗り越えて合意が形成される兆候はほとんどない。

実際に、1950年代半ばに憲法9条が変更されないまま、実力組織としての自衛隊やその管理組織としての防衛庁が設立された時期から、憲法9条の解釈と日本の安全保障防衛政策を担保する法的・制度的枠組みは現実的に分離されてきた。それにもかかわらず、憲法9条こそが日本の「平和主義」を担保する存在であり、その改変が平和主義の喪失につながるという、もっぱら政治的な左派・進歩派を自称する護憲論と、憲法9条こそが占領軍による日本弱体化の刻印であり、その変更が日本自立の条件だと考える改憲論が対立してきた構図が続いている。あえて言えば、これは戦後日本の最大の政治的言説(神話)である。

日本において憲法、特に第9条に関する議論を理解し難いのは、政治的言説(神話)としての憲法と実際の外交安保政策が、通常は別々の次元で作用しながら、時には相関するという複雑さから由来すると考えられる。筆者の見るところ、憲法をめぐる政治のこうした複雑な性格に関する本格的な分析は存在しないが、本文ではそのイメージを示すいくつかの手がかりを提示したい。

■著者:中西寛(なかにしかん)_京都大学大学院法学研究科教授。京都大学法学学士・修士、米国シカゴ大学歴史学部博士課程、京都大学法学部助教授などを経て現職。京都大学公共政策大学院院長、日本国際政治学会理事長、安全保障の法的基盤に関する懇談会委員、ODA大綱見直しに関する専門家懇談会委員などを歴任。主な著書に『国際政治とは何か―地球社会の人間と秩序』(2003年、読売・吉野作造賞受賞)、『国際政治学』(共著、2013年)、『歴史の桎梏を越えて―20世紀中日関係への新視点』(共編、2010年、大平正芳記念財団特別賞受賞)などがある。

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■担当・編集:オ・スンヒ_EAI主任研究員
問い合わせ:02-2277-1683 (内線 202) seungheeoh@eai.or.kr

添付ファイル:日本語_中西寛.pdf

添付ファイル

*この本文は韓国語で書かれた原文を AI で翻訳したものです。一部の翻訳やニュアンスに誤りがある場合があります。

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