[NSP研究報告書] 米中競争関係と北朝鮮
要旨
北朝鮮の対外関係は、朝鮮半島周辺の強大国間の勢力競争の変化に大きな影響を受けてきた。第二次世界大戦後、冷戦初期には米ソの競争関係に大きな影響を受けてきた。冷戦が終結し、1990年代初頭以降、米国の単極(unipolar)秩序が形成され始めると、北朝鮮指導部は朝鮮半島周辺の勢力図の変化が北朝鮮にとって不利に動いているという事実を認識し始めた。しかし、21世紀に入り、中国の急激な経済的・軍事的台頭により、米国の単極秩序が米中間の勢力競争の構図に変化すると、東アジアにおける北朝鮮の安全保障環境も新たに変化し始めた。
朝鮮半島の現状維持(status quo)を望む中国の台頭と米中関係の変化は、北朝鮮の対外政策にも大きな影響を与えた。このような観点から、本稿は米中競争関係の構図が北朝鮮の対外関係にどのような影響を与えてきたかを分析する。米国と中国の間で、北朝鮮の対外政策は非常に複雑な様相を見せる。もちろん、米中競争時代における北朝鮮の対外政策が、冷戦時代に米ソ競争の構図の下で追求した政策に戻るわけではない。北朝鮮は2006年10月に核兵器実験を強行して以来、攻勢的な政策を展開してきたが、これは北朝鮮が認識する朝鮮半島周辺の対外環境が冷戦終結直後の米国中心の単極秩序ではもはやなくなったため可能となった。米中競争の構図において、北朝鮮の対外政策は、北朝鮮の核実験とそれに対する国際社会の対北朝鮮制裁の過程でよく表れている。本稿は、2010年代に入って進行した北朝鮮の核実験と国際社会の対北朝鮮制裁の過程を通じて、北朝鮮の対外政策を考察する。
本文より
北朝鮮の3回目の核実験後、中朝関係の変化の可能性が言及されたが、中国の対北朝鮮政策が大きく変わることはなかった。中国が北朝鮮の反発にもかかわらず対北朝鮮制裁を一部履行したものの、中国は北朝鮮政権の崩壊という最悪の状況を想定していなかったからである。中国は対北朝鮮援助の中で最も重要な部分である石油と食糧援助を中断するという極端な措置を取らなかった。2013年中頃にも、中国が大規模な対北朝鮮食糧支援を行ったと伝えられている。このような観点から、当時の中国は北朝鮮問題のソフトランディング(soft landing)を望んでおり、中朝関係の安定を重視していたと評価される。中国は北朝鮮から生じる不安定要因が中国の経済成長と対外戦略に及ぼしうる悪影響を警戒した。
北朝鮮の3回目の核実験後、北朝鮮の対中政策には、中国に巻き込まれる(entrapment)ことなく、見捨てられる(abandonment)ことを避けようとする同盟のジレンマ(alliance dilemma)が一定部分作用していた(Snyder 1984)。中国は北朝鮮のために自国の戦略的利益を損なわないように努力してきた。一方、北朝鮮は中国の影響力に圧倒されることも、見捨てられることも避けようと努力してきた。このような状況で、中国は米中競争の構図を活用し、北朝鮮だけでなく朝鮮半島全体に対する影響力を強化する機会として利用しようとした。北朝鮮もまた、米中競争関係を活用して対中政策と南北関係において中国をてこにしながらも、一定の牽制装置を作ろうと努力してきた。
結局、北朝鮮の5回目の核実験後、国連安全保障理事会の制裁決議2321号にもかかわらず、中国は韓米日の独自制裁に反対しており、北朝鮮核問題に対する基本的な原則を固守しているのである。中国の王毅外交部長は、「中国は北朝鮮及び関連各方面に対し、冷静かつ自制的な姿勢で緊張局面をエスカレートさせるいかなる追加的な行動も行わないよう促し、安保理決議を徹底的に遵守・履行し、対話の回復と再開のために努力することで、現在の朝鮮半島情勢を管理・統制することを促す」と述べた。中国のメディアも北朝鮮の核実験は非難しつつも、北朝鮮核問題は北朝鮮と韓国・米国間の問題だと強調し、北朝鮮核問題よりも朝鮮半島への高高度ミサイル防衛システム(THAAD)配備をより非難してきた。これは、北朝鮮の核・経済並進路線を受け入れることはできないが、平和交渉の要求は受け入れたと解釈でき、中国の戦略が非核化・平和交渉の枠組みの中で行われていることを意味するものである。
北朝鮮体制の性格変化を外部から強制することが、短期間で北朝鮮を変化させる方法であろうが、実際には外部からの強制は外部環境からも大きな反発を招くため、現実性が低い。特に米中関係が競争の構図で持続する場合、このような政策は現実化されにくい。北朝鮮の内部変化は、現在進行中の北朝鮮の市場化から始まる可能性がある。したがって、北朝鮮の市場化がさらに活性化されるような政策が、長期的には北朝鮮の非核化により効率的な政策となりうる。加えて、北朝鮮の対外開放性を高めるための情報化努力も必要である。結局、短期的には現状を管理しつつ、長期的には体制の性格変化をもたらしうる政策を 마련することが、米中競争の構図の下で北朝鮮の変化を図る戦略となるであろう。
著者
ソウル市立大学校国際関係学科教授。ソウル大学校外交学科を卒業し、米国コロラド州立大学で政治学博士号を取得した。主な研究分野は北朝鮮核問題を 비롯한 東北アジア国際関係及び安全保障問題であり、主な論文としては、「International Relations Theory and the North Korean Nuclear Crisis」、「Offensive Realism, Weaker States, and Windows of Opportunity: The Soviet Union and North Korea in Comparative Perspective」、「The Second Nuclear Crisis and U.S. Foreign Policy」、「Rethinking the East Asian Balance of Power」、そして「展望理論を通じて見た北朝鮮の核政策」(2006)などがある。
*この本文は韓国語で書かれた原文を AI で翻訳したものです。一部の翻訳やニュアンスに誤りがある場合があります。